かの大魔術師ワードナの復活。

「99年以内ですか……何とまあ曖昧な。待ち切れませんな」

片足立ちでポーズを取りながらつぶやくフラック。
背後にたたずむ不死王ことバンパイアロードはかねてより苦にしていた言葉を投げかけた。

「もう私と同行する義務はないのだぞ」
「……」

フラックは静かに足を下ろすと、背を向けたまま少しだけ宙を仰ぎ見た。

「一度必要とされることに慣れてしまうと、そうではない生き方をひどく退屈に感じるときがあるのですよ」
「……」

「ああ……」

バンパイアロードは感嘆の声を漏らすと少しだけ目を細めた。

――それはわかる――


フラックはサッキュバスの群れに囲まれた!

「仲間から聞いたのよ」
「女性にとっても優しい紳士なんですってね」
「は、ははは……。世の中にはとんでもないホラ吹きがいたものですな」
「だから私たちもあなたとの舞台を楽しみたくって」
「……」

「ちょ、ちょっと待ちなさい。もう一度冷静に、いや常識的に考えなさい。あなた方のお目当てが」

フラックはバンパイアロードとアークデーモンを指した。

「このお二方というのならわかる。大いにわかる。だがしかし、なぜ、なぜこの私なのか」

サッキュバスたちは顔を見合わせふふっと笑った。

「あなたは私たちが瞬きする間に首をはねることさえできる」
「いつ殺されても構わない覚悟で来ているのよ」
「あなたとの舞台を楽しむということは、そういうことだと思ってるから」
「…………」
「……フッ、彼女たちにも必要とされているようだな」
「皮肉が過ぎますぞ、不死王……」
「「「フラック……」」」

サッキュバスの群れが襲いかかってきた!(性的な意味で)

「あ、ああ、あ……だ、だめだ……」

だ、だから私は、この手の方面はあまり強くな……

フラックは,サッキュバスたちを やさしくたたいた.
そして,いっかいずつあたり それぞれに 1のダメージ.
サッキュバスたち はしびれて,うごけなくなった.

「……ふう」
「あーん動けなくなっちゃったぁ」
「フラックぅ」
「でも優しい好きぃ」
「観客がいる場での裏舞台はご遠慮いただこうか」
「あぁん」
「やっぱり紳士ぃ」
「好きぃ」

「……ずいぶんと人気者のようだ」
「ご冗談を。私を前座にしてあなた方と本番を迎える算段ですよ」

いかがですかな?彼女たちのお相手は。

「……興味はない」
「そうたやすく私に触れられるとは思わないでほしいですね」

冷たく突き放すバンパイアロードとやんわり断るアークデーモン。
果たしてサッキュバスたちの誘惑は成功するのか……!