***狂王の試練場地下七階のとある玄室にて***
湿気と黴の臭いに混じって血の臭いが漂っていた。
石畳を夥しい血がどす黒く広がり、そこかしこに元は冒険者であろう肉塊が散乱
している。
一つは何か重たい鈍器のようなもので力任せに殴られたのか、死体が纏った鎧は
ひび割れ、中から外へ血と潰れた肉をはみ出させ吐気を催す臭気を放っている。
そしていま一つは全身を炎で炙られ表面は炭と化し所々、赤黒い肉の色を覗かせ
ていた。
このパーティーが未熟であったのか欲をかきすぎた末にこのような結果に至った
のかはわからないが、唯一つだけ言えることはこの迷宮の中では珍しくもなんと
もない日常の光景ということだけだった。
同じ玄室の中、壁から生えた苔が放つ薄くぼんやりとした光の中に蠢く影があっ
た。
その影は複数で泥濘をかき混ぜるような水っぽい音と荒い獣のような息遣いとく
ぐもった声が十重二十重に薄闇の中に響いている。
「・・・っ!っ!っ!ぐぶぅっ、ごぇえっ!」
物言わぬ屍となった冒険者の傍でオーガロードに率いられたトロールたちがこの
パーティーの生き残りであるエルフの女魔法使いとノームの女僧侶の肉体を蹂躙
している真っ最中だった。
興奮し、獣欲の虜となったトロールはエルフの女の口に己の陽根をねじ込み、が
くがくと腰を振りたて性交でもするように犯している。
形の良い唇は陽根の幹を咥えることなど無理な話で口角が無残にも裂け、顎の骨
も外れ、血と唾液、そして吐瀉物の混じった物をダラダラと滴らせていた。
その背後からのしかかるように別のトロールが陽根を突き立て、無理矢理割り裂
かれた陰唇から血と粘液が交じり合った物がぶちゃぶちゃと飛び散った。
相手のことなどお構いなしの獣じみた一方的な性交にエルフの女はもはや物言わ
ぬ肉の塊と化し、投げ出された両手両足は糸の切れた操り人形のようにぶらぶら
と揺さぶられていた。
「ゆるじでぇ、もうやべでぇぇぇぇっ!」
エルフの女とは違ってまだしっかりと意識のあるノームの女僧侶は懇願の叫びを
上げ続けていた。
身に纏った鎧を力任せに剥ぎ取られ、オーガロードの硬く隆起した陽根の上を跨
ぐように下から貫かれガクガクと揺さぶられていた。
オーガロードがノームの女の膣穴を容赦なく突き上げるたびにぼこりぼこりとな
だらかな腹を陽根の形に膨れ上がらせていた。
「んぎィっ! あぐゥっ!」
こぼれんばかりに見開いたノームの女の瞳からはとめどなく涙が流れ、噛み切っ
てしまった唇から血が滴り落ちる。
いくら懇願を続けた所でオーガロードもトロールもその獣欲が尽きるまでやめる
ことなどありはしない。
ノームの女が上げる必死の懇願を聞きながらオーガロードは醜い顔を愉悦に歪
め、唸り声を上げるのだ。
「・・・ッ・・・ッ・・・ッ!」
エルフの女の細い腰を掴んで腰を振りたてていたトロールががくがくと身を震わ
せたた一瞬の後、硬直したかと思えば覆いかぶさるようにしてエルフの女の肩口
に齧り付いた。
ゾブっと肉を食い千切り、射精の余韻に浸っているトロールに噴出した血が雨の
ように降り注ぐ。
次いで口を犯していたトロールも達したのか、同じようにエルフ女の背中の肉を
食い千切り咀嚼し飲み込んだ。
すでに壊れていたことがよかったのだろうか、エルフの女は裂けた口角と大きく
広げられたイ陰裂から異臭を放つ精液をごぼりごぼりと噴出しながら断末の痙攣
を繰り返していた。
「いやだああああああっ! 助けてだずげでだずけでぇぇぇぇっ!」
エルフの女の惨状を目の当たりにしたノームの女はオーガロードの上でもがき、
まるで玩具を扱うように無造作に腰を掴むオーガロードの腕に逃れようと必死に
爪を立てるのだが痛痒を感じさせる程度でしかなかった。
「・・・ッ」
「・・・あああああああああっ!!」
オーガロードの陽根が膣奥を、腹腔を限界まで突き上げた状態で噴きあがる精液
の塊がノームの女の子宮に容赦なく注ぎ込まれ、その感触に上がる魂消る叫びは
長く尾を引いて迷宮の闇の中に消えていった。