本家wizに近い感じで、エルミの装備可能箇所は「両手・頭・胴・腕・脚・装飾品×2」なのですが
最初のネタで札をうっかり両脚に装備させてしまったため、けっこう適当になっています。
一応は胴+装飾品×2であんなとこやこんなところを隠す仕様にしています。



裸札巫ヒトエが遊楽者を志して旅だった物語は以前語られたとおり。
これは、その1年半ほど前。彼女がまだ修行中のころのお話である。


「私はヒトエ。うちの家系は代々、巫として霊や悪魔を調伏してきたそうです。
 私も今はちゃんと学んで立派な巫になろうと、実家とは違う神社で修行に励む毎日です。
 まだ駆け出しで札は二枚しか使えないけど、楽器の演奏にはちょっと自信ありです。
 早く一人前の巫であるサマーと呼ばれたいけど、色々と恥ずかしいので最近ちょっと複雑です」

彼女は一日の修行を終え宿舎へ戻る途中の廊下で、向こうから歩いてくる裸の女性に気付く。
そろそろ、この神社にいる四人のサマーが、勤めを終え神社へと戻ってくる時間であった。
実力、人格共に優れた彼女たちであるが、全裸に札というその姿に未だ慣れないヒトエである。

「あー、ヒトエちゃんご苦労様〜」
「ミコ様、お疲れさまです」
白い肌に女性らしく丸みを帯びたミコの裸身にヒトエは思わず目を奪われた。
そして、その身体に見とれてしまったことで、それに気が付いたヒトエである。

ミコの胸と秘所を隠すように貼られた札はわずかにずれており、
隠すべき胸の先端と秘所がちらりと見えてしまっていた。
「あの、ミコ様。お札がわずかにずれて、その……見えちゃってます」
「あれ〜?本当だ。ヒトエちゃんありがと〜」

ミコは札を貼り直すと、ヒトエに礼を言って立ち去っていった。


社殿の角を曲がったところで、ヒトエは二人のサマーと行き会った。
「よおっヒトエ、ご苦労さん」
「ヒトエさんお疲れさま」
「ナギ様、フジヨ様、お疲れさまです」
健康的に焼けた小麦色の肌に引き締まった彫像のような肉体美を誇るナギ。
透けるような肌に小柄で痩せ形な体がまるで人形のように綺麗なフジヨ。
対照的な二人の裸身にまたも見とれてしまったヒトエである。

ナギの胸と秘所を隠す札は汗に濡れて、ぴったりと貼り付いている。
そのためその胸の先端と秘所の形がくっきりと浮かび上がってしまい、
全裸である時以上に艶めかしい姿になってしまっている。
そして、フジヨの胸と秘所を隠すように貼られた札は少しずれており、
隠すべき胸の先端と秘所がかなり見えてしまっていた。
「あの、ナギ様。お札が濡れて、その……透けちゃってます」
「ん?まあ、隠すつもりはあるんだけど、見えてはいないからいいんじゃないか?ま、ありがとな」
「それから、フジヨ様。お札が少しずれて、その……見えちゃってます」
「ふふっ。ずれてるんじゃなくて、ずらしてるのよ。でも気を遣ってくれてありがとうね」
「ああ、こいつは気にするな。いくら言ってもわざとずらして貼っちゃうんだ」

二人は札はそのままに、ヒトエに礼を言って立ち去っていった。



社殿の入り口で、ヒトエは帰ってきたばかりの最後のサマーと行き会った。
「ああ、ヒトエ、ご苦労さまね」
「カナ様、お疲れさまです」
褐色の肌をした長身にすらりと長い手足、なによりその大きくゆれる胸が目を引く。
女でもため息をついてしまうカナの裸身にまたまた見とれてしまったヒトエであった。

カナはほとんどの札を腕や脚などに貼っており、正面から見る限りでは胴には一枚の札も貼られていない。
そのため、その豊かな胸に反して小振りな先端と毛の全く生えていない秘所は隠すものもなく晒されている。
「あ、あの、えっとカナ様。その……色々と丸出しなんですが」
「ええ、別に隠す気などないもの。札なんてどこに貼っても変わりはないのだから、
 この自慢の肉体を隠してしまうなんて勿体ないとは思わない?
 そう、気を遣ってくれたのね。その気持ちだけはありがたくいただいておくわ」

カナはその裸身を惜しげもなく晒したまま、ヒトエに礼を言って立ち去っていった。
それを見送るヒトエの目には、尻の割れ目に貼られた一枚の札が焼き付いていたのであった。


* オチはない *