「ただいま帰りましたっ」
迷宮の最下層の岩の中に閉ざされた玄室。帰宅の挨拶と共に入ってきたのは、青白く発光する裸の人影、不死族に連なる魔物アンホー
リィテラーである。ベッドの上でそれを迎えたのは同族の魔物二体と一人の女忍者。みんな仲良く全裸で寝転がっている。

「ホーリィさん、お帰りなさい」
「出張、お疲れ様でした」
「お帰り、ホーリィちゃん。お邪魔させてもらっている」
「おや。忍者さんこんにちは。またいらしていたのですね。もう、この部屋へ来る手順には慣れましたか?」
「うん。センターを通らずに来られるのは便利なものだな。しかしマーフィー先生の隣の部屋は一体どれだけの場所につながっている
のだ?マロールで飛べない最下層にこんな居室がいくつもあると知った時にはそれは驚いたものだが」
「私達は本来リルガミンの迷宮にいる存在ですから、うっかりこの迷宮で目撃されるわけにはいきませんので」

「しかし、忍者さんはよく私達の見分けがつくものですね?人族には私達の姿はほとんどシルエットにしか見えないはずですが」
「ん、それでなにか問題が?顔こそよく見えなくとも、そんなのはおっぱいと腰の形を見れば一目瞭然ではないか。ところでホーリィ
ちゃん。今日はまたどうしてドレスなど着ているのだ?いや、それはそれでよく似合っているとは思うのだけれど」
「そう、ちょっと聞いてくださいよっ。今日は別の大陸に出張だったのですが、そこの大陸は規制が厳しいとかで、同じく裸のビュー
ティーさんも服を着ていましたし、サッキュんなんて完全に別人に変装しないと出入りもできないのです。これは魔物の独自性を著し
く侵害する越権行為だと、断固抗議したいところですっ」
「うむ。それはいただけない話だな。着たくもない服を無理に着させられるというのは、精神衛生上好ましくないものだからな」
「でも忍者さんも最近は、薄着ではあるものの、最低限なにかしら身につけていますよね」
「そうなのだ。迷宮で肌を晒すには私ごとき若輩ではまだ力不足だし、街でもリーダーがあまりいい顔をしないのだ。だが、適度に隠
すことで生み出せるエロスもあると、最近ではわかってきた。衣装を替えることによって、雰囲気を変えることもできるしな」
「はあ。エロの追求も奥が深いものなのですね。まあ衣装のセンスはよろしいようですが」

* * *

その後、アンが淹れてくれた紅茶を飲みつつ、一人と三体は雑談に興じていた。

「では、そのジョーカーオブデスと言う魔物が、フラックスーツの試作品だと?」
「そういうことです。出来損ないですが、勿体ないので使っています」
「ああ、話は変わりますが忍者さん。ポイゾンジャイアントの精液を集めるのはやめておいた方がいいですよ。人族にあの毒性は強過
ぎますし、もし毒に耐えられても行き着く先は紫で禿げでムキムキです」
「やはりそうか。それは残念だな……」
「あの精液の効果を知っているということは、彼らの成長過程も知っているのですか?」
「リーダーが魔術の師匠から聞いたことがあるとか。その師匠と言うのは私の母上でな、適当にでっち上げた蘊蓄を相手に信じさせて
楽しむ悪癖があるので、彼も実際につがいに遭遇するまで忘れていたようだが」
「よいお母上です。では、あの種族は元来、自然界には存在していなかったということもご存じで?」
「自然界に……ということは、誰かが意図的に造り出した種族だということなのかな?」
「さすがです。彼らの女が男とは全く似ても似つかないものだということはご覧になったようですが、あれは元々は女ばかりの違う巨
人族だったのです。なんでも彼女達は他の巨人族と交わって子を成す習慣を持っていたとか」
「ふむ。文献で読んだことのある、アマゾンという部族に似ているな」
「その女しか生まれないという特殊性を利用し、純度の高い毒性を帯びた生物兵器を造ろうと考えたのが、遙か昔に滅びた、森の彼方
の国と呼ばれた高度な魔法文明を持つ都市の魔術師達だそうです。しかし高純度の毒液を生成するのは、費用も手間もかかる作業だっ
たため、最後には巨人達が自らそれを生成できる体にしてしまえばいいではないか、という乱暴な論理に至り、毒液に性転換の作用を
付加したことで、ぶれがなく純度の高い種として完成したとか。それで彼らには体力の個体差というものが無く、そのブレスは常に安
定した威力を発揮するということです。個体差が無い魔物というのは総じてなんらか人の手が加えられているという噂ですよ」
「それは酷い話だが、そうでなければポイゾンジャイアントという種は存在しなかったのだから、案外そうでもないのかな」
「でもそれが原因で、女だけの巨人族の方は滅びてしまったらしいですけどね」

* * *

話も一息ついたところで、今度はホーリィも含めて一戦交えようと、一人と三体はベッドへと移ったのだった。

「さあ!あれを生やす手だてこそ失われたが、そのようなものは無くとも、私はみんなを満足させてみせるつもりだ!」
「根拠はわかりませんが、凄い自信ですね。しかし、忍者さんはなんでそんなに男のあれが欲しいんですか?もしかして彼と仲違いで
もされたのか、営みに満足出来ていなくて同性専門に乗り換えるご予定でもおありで?」
「いや、リーダーには十分に可愛がってもらっているし、彼とはまだまだ快楽の先を探求するつもりだ。いずれは生身でフラック並の
膣圧をも手に入れてみせる。それに私がこれまで交わった異性は彼だけだから、私の膣の粘膜はもう彼のものの形そのものになってし
まっていることだろう。しかし、男となら浮気だが、女の子相手となると話は別だ。それはそれで本気だから浮気ではないのだ」
「他の男性との経験が無いというのは正直驚きですが、貞操観念が高いのか低いのかどうにもよくわかりませんね。んー……しかしそ
ういうことでしたら……アンさん、テラーさん。あれを忍者さんにも試してもらってはいかがでしょう?」
「ふうむ。いいんじゃないでしょうか。差し上げることこそできませんが、ここで私達と楽しむ分には問題ないでしょう」
「きっと、お気に召しますよ」

なんの話がまとまったものか、状況がよく分からない女忍者をそのままに、ホーリィはベッド脇にしつらえられたチェストから、人の
前腕二本分ぐらいの大きさの金属製の箱を取り出した。それをチェストの上に置くと蓋の鍵をあけ、その中から取り出した棒のような
ものを、ベッドの上にそっと置いた。

「それは……張り型かな?でも木とも金属とも違うみたいだ。色は白っぽいけど見た感じではまるで肉のような……」
「どうぞ、手に取ってみてもらってもいいですよ。でも乱暴に扱わないでくださいね」
言われるまま女はそれを手に取り、色々と角度を変えながら矯めつ眇めつしだした。見た目はまんま大人の男のそれである。大きさや
長さはおそらく標準時の男のそれの平均よりも、やや長い程度のものであろうか。触った感触は本物とほぼ同じで、根元だけ他より柔
らかい素材になっているようだった。精巧に出来ておりうっすらと血管まで透けて見えている。

「んー。やけに精巧な張り型のようだが、実際に使うなら大きさも固さもこれではちょっと物足りないのではないか?」
「もちろんただの張り型じゃありません。これはさっきの話で出てきた古代魔法都市で見つかった、そこそこ貴重なものなんですよ」
「ではちょっと失礼しますねっ」
そう言うといつの間にか左右に控えていたアンとテラーが女忍者の両腕をそれぞれ抱え込み、ホーリィがその手から張り型を取って女
の下腹部を覗き込み、その下草を柔らかく撫でながら観察する。

「えっと……良く状況が飲み込めないが、私もエロの高みを目指す女だ。覚悟を決めてどんな責めでもしのいでみせよう!」
「そんなに頑張らなくても大丈夫ですよ。へぇ、忍者さんは下の毛は結構薄めなのですか。特に処理はしておられないのに、綺麗な生
え方をしていらっしゃいますね。うん。これなら剃らないでも問題ないと思います。では、動かないでくださいよ。ちょっとちくっとしますからね」

そう言うと、ホーリィは張り型の根元の部分を女の女芯の少し上に押しつけた。確かに少しちくっと刺すような痛みがあったが、指先を
針で刺した程度のものである。なにごともなく少しの時が流れた後、その張り型はビクンと大きく一つ脈打った。女の体との継ぎ目が
ぴたりと張り付き、その色も女の肌と同じに変わっていく。それは元からそこに生えていたように女の股間に馴染んでしまった。

「おおおおおぉっ!?もしやとは思ったが、これはそういうことなのかっ!」
「よし大丈夫。特に種族は選ばず使えるようですね」
両腕を振りほどいた女は自分の指でその感触を確かめ、それをつねったり手の中で転がしたりしてみた。触っている指だけでなく、そ
のもの自身からも彼女の神経へと感触が伝わってくる。

「少し血を吸っていますが、それは男の人のものが大きくなるのと同じ理由ですから。じゃあ始めちゃいましょうか」
「ああ!あまねくいやらしい神々よ。その恵みとお心に感謝する!三人とも。私にこれを生やしたことでどうなるものか、その身体を
もって味わうがいい!」
「ええ。楽しみにしています。でもまずはそれを大きくしないといけませんねっ」

そう言うが早いか、女忍者を仰向けに寝かし、三体の魔物はそれぞれの役割を分担して彼女の体に群がった。
アンがたっぷりとした量感を持つ豊かな乳房を揉みしだき、先端の突起を見えない舌で転がし、時には軽く歯でくわえて捻り上げる。
ホーリィは股間に顔をうずめ、女の最も敏感な箇所を摘み、淫口に舌を差し込んだかと思えば、突然愛撫を止め女の快感を制御する。
テラーは血が巡るにつれ徐々にそびえ立つそれの先端を舐め回し、その暗い口をすぼめて深く強く根元まで幾度も吸い上げる。

(これが男の感じる快感なのか!いや、私が今味わっているのは男と女の両方の快感だ。これではそう長くはもたないかも……。なら
ば犯られる前に犯る!先制は戦いの鉄則だ!)
もう逞しく硬直したそれは臍に届く大きさにまで屹立し、三体の魔物の股間もそれを受け入れるのを今か今かと待ち望んでいる。女は
最も手頃なところにいたホーリィをベッドに突き飛ばすと、泳ぐように空中へと跳び上がり、その身体に襲いかかった。

* * *

シーツはすでに様々な体液にまみれ、女は四つん這いに突っ伏したテラーのそこだけ高く掲げた尻を背後から掴み、その股間に生えた
ものがその女の部分を深く貫いている。そして本物そっくりな疑似精液をまた体内に注ぎ込もうと、腰の動きを速めた時だった。

「あ、んっ。ぃやあん!」

突然、背後から女の中にも同じものが打ち込まれた。彼女の腰の動きとその突き上げがちょうどかみ合い、一瞬硬直した彼女の最も奥
深くにまでそれが一気に到達する。反射的に上体を反り返らせた彼女が、そのままの姿勢で背後を振り返ると、その暗い虚の奥の表情
は窺えないが、おそらくは今日一番の笑顔を浮かべているだろうホーリィがそこにいた。

「ホ、ホーリィ……ちゃん?それは……」
「あらあら、その張り型が一つしかないとは一度も言ってはいないのだけれど。でも気に病むことは無いわ。これは本物ではないのだ
し、私は魔物ではあっても女なのだから、いくらやりまくっても浮気にはならないわ」
「え……いや、異性とならともかく同性との経験はあるから、そこは問題ないのだが……。ホーリィちゃん、なんだか性格が変わって
はいないか?なんというか攻めっ気たっぷりな気がするぞ」
「あー。それを付けると彼女はいつもそうなんです。私達には個体として存在を確かにするために名前が付けられたのですが、安易に
ホーリィなんて本来の属性と矛盾する名前になったばっかりに、彼女も結構ストレス溜まってるんですよ。それに出張先でもストレス
溜めてるから、今日は相当激しいと思いますよ。でも忍者さんなら望むところですよねっ。では、私もそろそろお返しをしなければい
けませんし、ちょっと吸わせて回復させてもらいます」
何度目かの絶頂の後でベッド脇に突っ伏していたアンが意識を取り戻したのか、そう言いながら再びベッドに這い上がってきた。そし
て女の首に両腕を回し、唇にゆっくりと唇を重ね、唾液をたっぷりと乗せた舌を口内に割り入れる。

* ズキュウウゥン *

「……ふう。ごちそうさまです。本当は体に触るだけでもいいんですけど、ちょっとだけ信仰心を吸わせてもらっちゃいました。まあ
先程あなたがあまねくいやらしい神々とやらに祈られた分ぐらいなので大丈夫ですよ。ではでは、みなさん犯っちゃいましょうっ」
その言葉を皮切りに、動きを止めていたホーリィーが強く腰を突き上げる。体を起こしたテラーがそれに息を合わせて、女の腰を挟み
込むように尻を前後に動かし、自らに突き立ったものを搾り上げる。、アンは胸やら腹やら全身を隈無くその指と舌で愛撫する。三体
は時折そのポジションを交代しながら女を責め続け、最終的には彼女に付いていた張り型も魔物の股間へと位置を移して、二本のそれ
が、最近使えるようになった後ろの穴も含めて、彼女の身体を蹂躙し、全身を白い液まみれにした。

「……まだまだ、この程度で、私が音を上げ……思ったら……間違いだ。それにしても、なんだか、やけに胸が張って……」
「あら、そうそう。言い忘れていたわ。私の付けてる方のものなのだけれど、こっちの液は少し特殊な成分を分泌しているの。体内に
吸収するとしばらくはおっぱいが出ちゃうかも知れないけれど、あくまで一時的なものだから心配はいらないわ」
「ええぇっ!ちょっ、ちょっと待ってえぇぇ!!……」

* * *

数刻後、全員がベッドや絨毯の上で、打ち上げられた魚のように横たわっていた。部屋はもうなにがなにかよく分からない白い液体に
まみれてしまっている。魔物達の体の光は若干暗くなり、今では弱々しく明滅するのみ。女忍者も意識があるのか無いのか、大股に開
かれたままの足の間の二穴から汁を垂らして仰向けに転がっており、女達の体から離れた張り型は元の大きさより縮こまって、彼女の
両手に握りしめられている。

その中で最初に起き上がったのは女忍者だった。ふらふらと隣の部屋に向かい、部屋に備え付けられた水瓶から汲んだ水を頭から全身
に被る。そして濡れた体のままで、ぴったりとした黒い装束を身につけていく。上下に分かれた布地の間には、締まった腹と窪んだ臍
が惜しみ無く晒され、その薄手の生地は体のラインをくっきりと浮かび上がらせている。布面積はそれなりにあるものの、それは見方
によっては裸以上に艶めかしい印象を与えるものだった。

「……もうお帰りですか?男のそれを自分で経験するというのはいかがでしたでしょうか?」
回復してきたのか、発光をやや取り戻したホーリィが、絨毯にうつぶせに寝そべったまま、いつもの口調で女に尋ねる。その脇に座り
込み、背中を優しく尻をやらしく撫でながら、彼女は答えた。

「ああ。想像以上に官能的で、素晴らしく退廃的な経験だった。……でも、やっぱり私は女のままがいいかも知れない。男女の快感を
同時に得るのは体力の消耗が激しすぎて寿命が縮まりそうだ」
「なにを言っているのやら。私達を同時に相手にすると淫魔でさえその存在を薄くしてしまうというのに。上位の悪魔様方ならいざ知
らず、私達を全滅させたのは他ではマーフィー先生ぐらいのものですよ。それに、寿命が縮まって本望だとでもおっしゃるのが、忍者
さんらしいと思いますよ」
「ははっ。そうだな。エロマスターを目指す身としては、それぐらい言ってのけないと格好が付かないか。では、あまり遅くなって、
またリーダーが心配するといけないので、私はそろそろ街にもどるとしよう。二人が目を覚ましたらよろしく言っておいてくれ」

そう言って、ホーリィに軽く口づけし別れの挨拶をした後、女は立ち上がり上層へのマロールが機能する部屋の出口へと足を向ける。
外から入って来ようとすると魔法障壁に弾かれてしまうが、出る分には問題なく魔法が機能するので帰りは楽なものである。そうして
呪文の詠唱をしようとした彼女を、音も無く背後に忍び寄ったホーリィが突然抱きすくめ、その下腹に手を這わせる。

「……この可愛いど変態な淫乱性奴隷さん。このまま信仰心を吸い尽くして、私達の仲間にしてしまおうかしら。それとも、少し手間
をかければ精力を吸うことも出来るのだけれど、そちらを選んでロストするのとどちらが好みなのかしらね」
先程までとは打って変わって平坦な口調だ。

「そんなに褒めてくれるな。で、いきなりどうしたのだホーリィちゃん。私と別れるのがそんなに寂しいのか?」
女は下腹部をまさぐられるまま、感情の窺えない無表情でそう返す。

……静寂。

「ハッハッハッー……ただの冗談よ。……でも、そのいやらしい二つの穴に隠した張り型を置いていかないと、本当に吸うわよ」

* * *

「ただいま、戻った」
冒険者の宿の上階に位置するスイートルーム。男らしい挨拶と共に入ってきたのは、胸と腰に黒いボロ布を巻き付けた女忍者である。
ベッドの上でそれを迎えたのは、刀の手入れをする一人の侍。当然のごとく服は着ている。

「どうしたんだその格好は?ああ、例のお前が気にしてたエルフの侍。彼女を襲おうとして、返り討ちにでもあったんだろ」
「いや、ちょっと新しい体位を開発していたら、無理をし過ぎて破れてしまったのだ。面目ない」
「ふーん、程々にな。せめて俺が肉体的にも精神的にも耐え切れる体位で止めておいてくれよ……よし」
男は最後に油を塗って刀の手入れを終え、刀身を鞘に納めてベッド脇の手の届く物陰に置いた。そして広い部屋を横切って女に歩み寄
ると、すでに衣服とは呼べないボロ切れを破り捨て、彼女を抱き上げてベッドへと導いた。

「昨夜は朝まで飲んでたせいで相手をしてやれなかったからな。寝る前に約束したとおりに、今日は目一杯甘えさせてやるよ」
「あ。今日はその、ちょっと疲れたからもういいかなあって。リーダーも、まだ酒が残っているのではないか?」
「なに遠慮してんだよ?いつもなら酒気も精気も私が全部吸い出してやるとかなんとか言って襲って来るじゃないか。そんなに気を使
わなくてもいいんだぞ。さあ、まずはその生意気なおっぱいから……」
「えっ!い、いや、今日は胸だけは駄目なのだ。そ、そうだ!服を買いに行かないか?リーダー好みの上品にゃ、やめ……嫌ぁっ、そ
んな揉んだら……ああっ!噛んじゃ、吸っちゃ駄目ぇ!!」


男の脳裏には、本来思い出せるはずの無い赤ん坊の頃の記憶が、まるで昨日の事のようにありありと蘇った。それにしても、どれだけ
高らかにエロを叫ぶ彼女にでさえ、苦手とする状況というのはあるようである。まあ、その羞恥心の向けられている方向は特殊に過ぎ
て、いやらしい神ならざる身には、いささか理解しがたいのだけれど。



〜 了 〜