「マダルト」
俺の放った魔法が容赦無く敵を打ち倒していく。
倒し損ねた敵には隣にいたラウルフの二人が向かう。
戦士と君主の二人は軽やかに舞い、カシナートを振るって残党を狩った。
「おっ、宝箱を落としましたよ」
気の良さそうなラウルフの戦士が落ちた宝箱を指差す。
すると後ろに控えていた盗賊が宝箱の解錠にかかった。
いつも通りの何気ない日常だ。
「ニンゲン! なんださっきの魔法は!」
「マダルト……だけど?」
突っかかってくるのはラウルフの君主であり、このパーティのリーダーであるゾーヤだ。銀色の美しい毛並みをしている。
俺の返答にさらに機嫌を悪くしたのか本当に噛みつきそうな勢いで俺に突っかかってきた。
「私が聞いているのは、そんな事じゃない! なんて情けない魔法だと言ってるんだ!」
一発で全て倒せるとは思わないんだが、この女君主様は倒せないのが気にくわないらしい。
「姉上、それはあまりに酷だと思いますが」
君主の弟、ラウルフの戦士ゾゥフが俺をフォローする。
が、それも気にくわないらしい。二人して彼女の前に正座させられ説教が始まった。
俺のいるパーティはラウルフ五人という犬だらけだ。人間である俺は異質だが、一応仲良くやれている。
腰に手を当て威張るように説教をする女君主ゾーヤ。
視線を移せば宝箱を開けて喜ぶ女盗賊ツィーナ。
早速中身を鑑定する女司教のウェルナ。
目を輝かせその光景を眺める女魔法使いミリシャ。
「聞いているのかニンゲン」
俺の頭をグワシと掴みながらゾーヤが聞いてくる。
爪が、爪がめり込んでます。
「イタタタ! 聞いてる、聞こえてる、あだだだだ」
「姉上、そろそろ…」
「フンっ、次はもっとしっかりやれよニンゲン」
「イエッサ、ゾーヤ姫」
後衛三人が宝箱の処理をし戻ってきたら探索を再開する。
俺達のいつも通りの何気ない日常だ。
その日の冒険が終わり宿へと泊まる。
「ニンゲン! 貴様のだらしない態度を治してやる! ここを開けろ!」
夜中、扉を壊さんばかりの気迫で訪ねてきたのはゾーヤだった。
少しうんざりしながらも扉を開け中に入れてやる。
「で?」
中に入ったゾーヤを冷たく見下ろした。
彼女は俺に睨まれると、慌てて身に纏っていた服を脱ぎ捨て四つん這いになる。
生まれたままの姿の(とは言ってもラウルフ特有の毛並みが身体にはあるのだが)彼女の頭を優しく撫でて首輪を着ける。
「ニンゲン…だっけ?」
「ごっ、ごめんなさい御主人様!」
冷たく言えば彼女は俺にすがる様に泣きついた。
昼間の威勢のいい態度は何処へやら。人種差別で人間を蔑む彼女は消え、俺に従順な牝犬となる。
そう文字通り牝犬だ。
ズボンの合わせ目から逸物を引っ張り出すとクンクンと鼻を鳴らし牡の匂いを嗅ぎ始めた。
彼女の目の前に逸物を翳す。すると、彼女はだらしなく舌を伸ばし目の前のご馳走を舐めようと動き出す。
「待て」
「くぅん……」
甘えるように鼻を鳴らすがまだまだ舐めさせるわけにはいかない。
「俺の魔法が情けないんだっけ?」
「わふっ、違います。あれは……」
即答出来ずにいる彼女の下へ魔法を使う。
「ハリト」
四つん這いになった彼女の腹は魔法で今にも焼けそうだった。
「きゃぅぅぅぅっ! あっ、はぁ」
炎が消え燃える危険が去っても、怯えた表情で俺を見上げる彼女の鼻先に逸物を押し付けた。
「いいぞ」
「あはっ、わふっんっ。んむっちゅぱ。レロっ、んちゅレロ」
歯を立てない様にしながらも深く飲み込み舌を絡めて行く。
「んっ……つぅ!」
深く飲み過ぎた為か彼女の歯が逸物を掠めた。
硬くなり始めたばかりの、まだ柔らかな皮膚には痛みとなって刺激される。
「ひぐぅっ、ごめんなさっうごぅっ!?」
謝罪を全て言い切る前に頭を押さえ込み、自分のリズムで彼女の口内を犯していく。
そのまま熱い白濁液を口内に迸らせた。
「ごふっ、ごほっはぁ。御主人様、お許しを」
「あぁ、そうだな……」
こんなのは口先だけのやり取りでしかない。
その証拠に尻を此方に向けたら蜜口は蕩け太股まで濡らし、尻尾は期待するように大きく振れていた。
そこにいるのは完璧な牝犬だった。
「ゾーヤ入れるぞ」
「はいっ、御主人様」
尻を高く突き上げ蜜口も、その上の菊門も、パタパタと動く尻尾も全てを俺にさらけ出す。
かくいう俺も人並みの大きさの逸物を硬くそそり立たせていた。
蕩けた蜜口に宛がい一気に貫く。
「きゃぅぅぅぅんっ!」
「んっ、キツいな」
そこは人間規格じゃない為か、普通の人間の大きさが巨根のように扱われる。
まぁ、そこらへんはホビットやノームなんかの小人種と犯っても同じか。
「動くぞ」
「わふぅっ、あふっわんっ、御主人っ様、動いて下さいぃああああぁっ」
遠慮無しに彼女の中を縦横無尽に犯していく。
突き入れれば犬の様に鳴き、引き抜けば牝の様に鳴く。
「んぁっ、きゃうんっんぁっ、わふぅっあっ、きゃうんっあっ」
「はぁっはぁっ、そういやゾーヤ……爪を頭に突き立てたよな」
そう言うや俺は菊門に指を突き立てた。
吐き出す為の窄みは一瞬抵抗を見せるが、俺の指が相手だと分かったのか穴は広がり指を飲み込む。
「はぐぅぅっ、きゃぅぅぅぅっ! あふっ、わぅぅぅわふぅっ!」
深く差し込んだ指を鉤のように曲げたり伸ばしたりして菊門を犯していく。
勿論、腰の律動は止めたりはしない。
「わぅぅぅ!? きゃうんっんぁっ、くぅんっんぁっわぅぅぅ! くぅんっ、くぅんっ、きゃう」
何ともけたたましく鳴く彼女の腰を掴み引き寄せる。
口内に続いて本日二度目の白濁液を迸らせる。熱い白濁液は最奥の子宮を叩いた。
「さぁゾーヤ。ベッドに行こうか?」
「くぅん」
既に従順な牝犬となった彼女は鼻を鳴らし甘えてきた。
俺も彼女の頭を優しく撫で首輪のリードを引く。
ベッドまでの短い散歩。彼女にとってはとても嬉しい時間だろう。
何故分かるかって?
尻尾を見れば一目瞭然じゃないか。
「さぁ、朝まで愛し合おうゾーヤ」
「はい、御主人様」
すりよる彼女の身体を抱きしめる。
また明日になれば、この部屋を出れば人間を口煩く罵る彼女になるだろう。
でもそれは夜中に俺に愛される為の布石でしかない。
いや、本当は皆の前だから恥ずかしがってるだけかもしれない。
「くぅんっくぅんっ、御主人様ぁ」
こんな甘えた姿仲間には見せられないだろう。
でも仲間は気づいているはずだ。俺達の関係を。
これが二人のいつも通りの何気ない日常だから。