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僕は新米の冒険者。ビショップをやっている14歳です。
僕の仕事は皆がダンジョンから持ち帰ってきたアイテムを鑑定する事と、皆のお金を預かる事です。
この仕事に不満は無いですけど、でもやっぱりたまにはダンジョンに潜ってみたいなって思います。
「ねえ、君。ひとり?」
いつものように酒場で皆の帰りを待っていると、凄くきれいなお姉さんに話しかけられました。
「あ、はい。今は僕一人ですけど」
エルフさんかな? 歳は20歳くらいかも。本当に美人です。こんな女性とお付き合いできたらなあ。
「そう、良かった。ちょっとお話してもいいかしら?」
「はい、いいですよ」
こんな美人さんなら大歓迎です。
「ありがと。君って可愛い顔してるわね」
そういってお姉さんは僕のほっぺたをさすってきました。
「良かったら、私と一晩の経験を積んでみない?」
「えっ!?」
「きっと今まで味わった事のない濃厚な経験を積めるわよ」
「い、いいんですか?」
「ふふ。でも今は駄目。まだ昼間だもん。その気があるなら、夜の10時にダンジョンの入り口で待ってるから」
そういってほっぺたにキスしてくれて、お姉さんは去っていきました。
僕は皆が戻ってくるまでの間、悶々とした時間をすごしました。


夜の10時。
僕は約束通り洞窟の入り口で一人待っていました。
夜のダンジョンの恐怖と、これから起こる事への期待で心臓がばくばく言ってます。
「良かった。ちゃんと来てくれたんだ」
声の方を振り向くと、そこには昼間のお姉さんがいました。
「それじゃ、いっぱい経験積みましょうね」
「は、はい…」
お姉さんは僕の手を握り、そして…
「みんなー。お客様が来られたわよー」
「おう、待ってたぜ」
暗闇に向けて声をかけると、そこにはガチムチのドワーフが3人いました。
「よう、坊主。ビショップやってるんだってな」
「良かったな。俺らと一晩一緒にいりゃあ、もう酒場で鑑定人なんぞやらんで済むぞ」
「これから徹夜でみっちりマーフィー狩りするんだからな。レベル10は固いぜ」
「この時間帯ならマーフィーの順番待ちとかもねえから俺らの貸切だぜ。こんなチャンス滅多に無いんだからな。感謝しろよ」
え? え? え?
「あ、指導料とかは気にしないでいいからね。マーフィー狩りで得たお金は私達の総取りだけど」
ひょっとして一晩の経験って、文字通り経験値?
「それじゃ、マポーフィック! みんな、しっかりやってきてね」
「おう」
あれ? お姉さんどちらへ?
「私がいたら経験値が5等分になっちゃうじゃない。心配しなくても4番目の君に攻撃が飛ぶ事は無いから」
「俺らもHPかなりあるからな。チマチマ回復せんでも帰ってきてからマディ貰えば十分さ」
そんな、せめてそばに…
「それじゃあみんな、後は宜しくね」
「おう、任せろ。ひ弱なガキをムキムキに変えてきたらあ」
あ、あ、お姉さんいかないで〜(涙)


P・S
でもあの晩のお陰でパーティの皆よりレベルが上がって、そのお陰で無事にスタメン入りできました。


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盗賊の短刀で忍者になったAさんの場合

「いやあ、わざとレベルドレイン喰らおうと適当なモンスター探してたらなんとサッキュバスに遭遇しましてねえ。
ええ、ええ。それはそれは濃厚なプレイを、ええ。マダルトは痛かったですけどあれは中々、ええ。
あんな美味しい思いできたのも盗賊の短刀様々ですなあ、はっはっはっ」

変化の指輪でロードになったBさんの場合

「男のAがサッキュバスに吸われたのなら女のアタシはイケメンモンスターに吸って貰いたいなと思ってたんですけど、
ダンジョンにいい男って全然いないんですよ。ドレイン持ちもドクロだのコウモリだの人間すらいない有様で
で、半分諦めてたらちょーいい男がいて、もう最高でした。あんなに情熱的にキスされて。ああ、この人になら
身も心も捧げます! って感じで。でも帰ってきたら物凄いブーイングなんですよ。ほらアタシってパーティ内のアイドル
的な存在だから、男とキスしてきたのが許せないみたいで。ドクオの嫉妬って醜いですよね本当」

Bさんの同僚、Cの場合

「あの女、元がマスターレベルのメイジだからハマン使えば吸われる必要が無いのに、わざわざバンパイアロードに
吸われに行ったんですよ。信じられます? 4レベルドレインですよ、4レベル。それを怒ったらやきもちだとか
訳分からない事言い出すし。腹立つし戦力にならないんでソロでマジックアーマー狩りでもさせますよ、ええ」


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B「これは巨人の棍棒だね。呪われてるけどメイス+2と同じくらい強力な武器だよ」
F「じゃあ僧侶が装備したらいいんでね?」
P「えっ? だってこれ呪われて」
S「ACが1上がるだけじゃん。大して影響ないって」
T「そうそう。僧侶ちゃんは前衛なんだし、ある程度は殴れた方がいいよ」
P「でも…」
M「大丈夫。メイス+2が手に入ったら取り替えるし、解呪代はパーティの皆で負担するから」
P「そ、そこまで言うなら…」
F「それにしてもこの棍棒でかいよな」
B「巨人の棍棒って言うくらいだからね。あ、そうそう僧侶ちゃん」
P「なに?」
B「それ呪われてるから装備する時は手袋越しじゃないと手の平にくっついちゃうよ」
P「…ありがと。もっと早く言ってくれたら尚良かった」
F「まさか素手で装備したのか!?」
P「だって呪いの装備なんてした事無かったから分からなくて」
S「どうする? ボッタクル行って呪い解くか?」
T「いや、呪い解くと消えちまうし、多分近い内にメイス+2が手に入るだろうから、数日だけそれで我慢してくれ」
P「ええっ!? 右手ふさがってたらご飯も食べれないし色々不便よ!!」
M「そこはほら、骨折で右手が使えなくなったようなもんだと諦めて。どうせ数日だし」
P「うぅ、人事だからって…」
F「不用意に装備する方も悪いぞ。これも教訓だと思え」


その夜


P「はぁ、右手使えないって不便だなあ。パンとスープくらいなら左手でも何とか食べれたけどサラダは無理だし、
トイレやお風呂も一苦労。早く呪い解けないかなあ」
P「…あ、右手塞がってるって事は、寝る前のアレもできない」
P「………。べ、別にたまにはね。毎日なんて中学生じゃないんだから」
P「あ、でもこの棍棒、すっごく大きい…」
P「………」
P「な、何考えてるのよ。こんなの入る訳ないじゃない。馬鹿ね私」
P「で、でも、もしこれを使ったら、どんなに気持ちいいのかな」
P「………」


翌日


B「あ、これはメイス+2ですね」
F「良かったな僧侶。もう呪いの装備しなくてもいいぞ」
P「いや。私この棍棒がいい」
M「え?」
P「だってそのメイス+2って小さいもん。私こっちのが絶対いい!」


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