○月×日

パーティの変態忍者に弟子入りしていた新人くノ一(16)が修行を終え、明日から一人立ちをすることになった
全裸での探索が可能になった矢先の悲劇に俺は鎮痛な面持ちで集合場所に向った
集合場所では忍者がくノ一に最後の教授をしていた

「もうおぬしに教えることは何もない、おそらく今日が最後の同行になるであろう」
「はっ!ありがとうございます師匠!」
「ついては、今日の探索には、これをつけてもらわねばならない」
「はいっ!!・・・・えっ・・・?これ・・・あ、あの・・・これって・・・・」
取り出されたのは長さ3メートル余りの小汚い布だ
「これはFUNDOSHIといって東国に古来より伝わる忍者の正装でござる」
嘘付け、んな見えすいた冗談が通じるとでも思ってるのかこの変態が
「こ、これが・・・・あの、伝説の・・・・」
「左様!」
マジかよ!!伝説かよ!!語り継がれているのかよ!!
「この品は以前拙者が若輩の頃より修練を積む間つけていた思い出の品でござる」
「・・・えっ・・・し、師匠が・・・・・・」
中古品かよ!!ドン引きしてんだろ!!
てか洗え!!そこいらじゅうに黄ばみが染み付き怪しげな妖気(臭気)すら放たれていやがるぞ!!
××××が染み付いたそれを、可憐なくノ一の股間に装着させる気なのか!!!
「・・・・あ、ありがとう・・・ございます・・・」
このタイミングでお礼かよ!!無理しすぎだろ!!!
それとも本心からなのか?!その赤面の真意はなんなんだ?!
小一時間問い詰めるぞ!!全裸・・・・FUNDOSHIで!!


数十分後、真っ赤な顔で伝説の装備を装着したくノ一のケツの食い込みに俺たちは釘付けになった
明らかに普段よりも露出度が下がったというのに、俺は動悸と体の一部への血液の集中を禁じえなかった
新たな真理を悟った我らPTメンは、食い込みに集中力を乱されミスを連発した
かく言う俺もヴァンパイアにドレインをくらったが、終止幸せな時間を過ごし、見納めとなるくノ一の勇姿を目に焼き付けた


                 ――――――――迷宮詩歌集『戦士の日記』より抜粋