地下七百七十七階のサキュバス(単独・インキュバスは勘弁)に抱いてもらいたい。
 それが彼女達の魔性だってことは分かってる。
 でも僕はどうしても抑え切れなかった。
 出会うたびに仲間の女戦士や女君主が切り捨ててしまうから彼女達と話したことなんてさっぱり無い。

 だから、今日は仲間に黙って僕一人で地獄に来てサキュバスに会って話しかけてみた。

「あの」
「ねえ、一発ヤりましょ?」

 ……。
 …………。
 こ、これは? あっちから誘って来たってことでいいのか、これは?
 するとサキュバスがいきなりこちらを押し倒して僕の口に自分の舌を入れてきた!
 いつもならこの辺りで女君主が後ろから首を切り落としているところだったから、この先どうなるかなんて分からない。
 と言うか多分その先どうなるか予測できるほど僕は経験なんて無いのだ。
 多分他人とのキスだってこれが初めてだ。

 サキュバスは僕のズボンを強引に引いて破ると、出てきた僕のちんちんにすぐさま指で輪を作った手を沿えて動かし始めた。
 すると指がちんちんの先を何度も軽く潰すように上や下に往復する度にどんどん僕のちんちんが膨らんで、自分で分かるぐらい石みたいにカチンカチンに固くなっていく。
 それを待っていたかのようにサキュバスが僕のちんちんから手を離して、馬乗りになったまま尻を僕のちんちん目掛けて下げた。

「んっ」
 ちんちんの先が少しサキュバスの腹を擦った後に、ずぶりとすごく温かくて湿ったところに入り込んだ。
 そうして僕のちんちんに、今まで遭ったことのないような、不思議な何かが触れていた。
 絶対に嫌なんかじゃない、むしろ気持ちいい何かが。

「あ、ああ、お、大きい」
 サキュバスが僕の首元に顔を擦り付けて、下半身を動かす。
 それに合わせてもぞもぞと僕のちんちんを囲んでいる何かも動き始めていた。
「いい! い、いいわ、あなた、すごく固くて大きい!」
 僕のちんちんのことなんだろうか?
 今までそんなことなんて言われたことなんて無くてちょっぴり恥ずかしかった。
 そう思っている時にも、サキュバスは尻を上げては下げることを繰り返して、どんどんそこから粘っこいものが溢れ出していた。

 サキュバスが嬌声を上げながら純情の上で跳びはねる度に粘液が絡んだ肉の壁が亀頭を撫で上げる。
 次第に純情の身体中の感覚も勝手に肉棒に集中して、そしてサキュバスの熱に溶け込んでいく。

 ――はずだった。

 それははたして、どれほどの時がたったころだっただろうか?
 純情の顔色が誰の目にも明らかに、変わっていったのだ。
 その顔が表す感情は、怒りでも恥ずかしさでも興奮でもない。



 ――そう、それはただひとつ、明らかな――





「……なぜ……こんなレベルに……ッ」






 そう、純情は結合部からエナジードレインされていたのだ。
 あせって挿入している自分自身を引き抜こうとする! 間に合わない!

ドクドクドクドクグブリゲドック♪

「と、止まらない……ドレイン、が」


 それが彼の最期の言葉となった……

【純情 エナジードレインが掃除機みたく止まらなくてロスト】