フェアリーの魔術師は、休憩中に隣の部屋で相棒のラウルフの忍者が胡座をかいて何かをしていることに気付いた。
「トイレ」と言って離れて行ったきりだったのだが、その犬忍者の行動はフェアリーにとって非常に気になるものだった。
フェアリーはこっそり、ドアの隙間から部屋に侵入する。
そして、そのまま肩に飛び付いて声をかけた。
「ねえ、何してるの?」
「うわっ!?」
次の瞬間、複雑に結び止められていて、犬忍者が外していた途中だったらしい忍び装束が完全に外れる。
そして外れてずり落ちた時――大きく天を仰いだ、それが現れた。
妙に赤黒く、所々に毛の集まりが生えていて、猛々しく痙攣しているそれが。
ああ、そうか。
フェアリーは納得した。
――そう、ずっとこんな城の中に居るのだ。
溜まるものも溜まってしまうだろう。
「一人で我慢しなくていいのよ」
フェアリーが犬忍者の肩からすっと、頭からふとももの辺りに移る。
手を膝に着けて着地すると、フェアリーはそのまま自分のローブを脱ぎ始めた。
「お、おい」
犬忍者が驚きながら声をあらげる中、その膝の上でぱさりと音がした。
そして犬忍者の目の前にはこの汚れの無い、まるで人形のような身体のラインが広がっていることだろう。
これを見て興奮しない相手は居ないと自負出来る。
羽をゆっくりとはためかせながら、フェアリーは自分の腕の中にその肉棒を寄せる。
それから胸から腹までしっかりと密着させると、意地悪そうな微笑みをかけてその鈴口に顎を付けた。
ぴくり、とフェアリーを乗せたまま肉棒が僅かに持ち上がる。
犬忍者は体中を使って自らを包み込むその淫乱な姿の妖精を目の前にして、息を飲んだ。
「……なぜ……こんな時に……ッ」
やがて、犬忍者の陰茎の奥底から何かが迫りつつあった。
そう、犬忍者は尿意を催したのだ。
あせって根元を押さえようとする! 間に合わない!
ビュービュービュービュービュレットストーン♪
「と、止まらねえ……ションベン、が」
それが彼女の聞いた最期の言葉となった……
【フェアリー魔術師 滝みたいな水圧に首をはねられて死亡】