迷宮に潜る冒険者達の集う酒場。その中は喧騒と活気に満ち溢れ、街のどこよりも騒がしい。
その中にあって、一人静かに酒を飲む男がいる。目の前に酒瓶を置き、それを見るともなしに眺めながら、ちびちびと舐めるように
口をつける。その目は酒瓶を見ているようでもあり、何も見ていないようでもあり、あるいは冒険者を時折鋭い視線で見つめている
ようでもあった。
酒場の扉が開き、一人の客が店に入ってくる。年若く、それなりに美しい女性ではあるが、どうもこの酒場にいる冒険者達とは、
また違う空気をまとっている。
女は男の近くの席に座り、酒を頼む。運ばれてきた酒のグラスを受け取り、一口飲むと、それをテーブルに置き、じっと見つめる。
グラスと瓶とを隔てて、男と女の目が合った。二人は同時に視線を逸らし、残りの酒を煽る。
男が立ち、店を出る。それから少し時間を置き、女も勘定をテーブルに置くと、店を出て行った。
店を出た女は、そのまま人気のない裏通りへと歩を進める。その先には、先程店を出た男の姿があった。二人はお互いに社交辞令のような
笑みを交わすと、連れ立ってどこへともなく歩いて行った。

それから数分後、二人はとある家の中にいた。椅子に腰掛け、テーブルを挟んでお互いにリラックスした表情を見せる二人は、ともすれば
迷宮を冒険する仲間同士にも見えた。
「ずいぶん待たせてくれたじゃないか。おかげで、キープしてたボトルを飲み終えてしまった」
「あら、それはご愁傷様。じゃあ次は、もっと高い酒をキープするのね」
「それじゃ、むしろ酒が進んじまう」
男が鷹揚に笑う。それに対し、女も軽い笑みを見せたが、すぐにその表情は曇る。
「それにしても、もっといい場所はないの?ここ、居心地がいいとは言えないわよ」
折しも、近くの重い扉の向こうから、獣のような咆哮と、少女の絶叫が聞こえてきた。
「きゃぁぁぁっ!ご主人様、コンスタンスをお許しください!誠心誠意お仕えいたしますからぁ!!」
二人はしばらく扉の方を見ていたが、やがて何事もなかったかのように視線を戻す。
「仕方ないだろう、ここが一番都合がいいんだ。例え尾行されても、捕まるのはあいつだからな」
「ひどい人。商売仲間なのにね」
「商売敵、の間違いだろう?」
そう言って男は笑うが、別に本心というわけでもないらしい。その証拠に、顔だけでなく目も笑っている。
「で、今日は何の用なの?奴隷商人A」
「その言い方はやめろ。俺にだって、ちゃんとした名前…」
「名前なんて興味ないわ。それに、お互いの名前知らない方が、何かと都合いいしね」
彼女の言葉通り、二人は奴隷商人だった。冒険者を攫い、調教し、売り飛ばす。そこらの冒険者達とは、また違う闇に生きる者達である。
男は非常に優秀な奴隷商人だ。僅か数千の金を、瞬く間に百万以上の金に変え、この世界では知らない者はいないほどである。今では、
女王マルグダを調教しているとの噂もあるが、真相は闇の中である。
「先輩には敬意を払って欲しいもんだな」
「それは、あの獣に言えばどう?」
「だから、この場を借りてるんだ。あいつがここに来るのを世話したのは、俺だからな」
二人はまた、扉の方に視線を向ける。その中から、かすかに少女の嬌声が響いてきた。
「だめぇっ!ご主人様ので……お尻が擦れて……気持ち良すぎますぅ!」
同時に、再び獣の唸り声。二人はまた、何事もなかったように視線を戻す。
「濡らしもしないで入れたのね」
「あいつは、調教というか何と言うか……ただ、欲望のままにやってるのが全部、たまたま、うまく行ってるだけって気がするな」
「で、本題は?」
「ああ、そうだそうだ。いやな、少し面白い物を手に入れたから、少し分けてやろうと思ってな」
男が出したのは、いくつかの薬と、何やら赤いキャンディだった。薬のいくつかは、見覚えがある。
「同じ奴隷商人なら、使い方は知ってるだろう?せいぜい役立ててくれ」
「ありがとう、助かるわ。でも、お返しはしないわよ?」
「気まぐれだ、構わん。そのうち、高い酒でもおごってくれれば、気分はいいんだがな?」
「お生憎。男に使う金なんて、持ってないわ」
それから少し、二人は他愛のない会話を交わし、それぞれの隠れ家へと戻った。戻るなり、女は男にもらった物を確認する。
ふたなりにする薬。それを消す薬。あとおまけのように媚薬少々。この辺は、何かと入用な彼女にとってありがたいものだ。
が、どうしても一つ、わからない。一体、この赤いキャンディは何なのだろうか。そもそも、これは調教に使う物なのだろうか。
しかし、どう見てもそれが特別な効果を持っているようには見えず、また調教に使えそうな物にも見えない。
「ま、いっか」
ちょうど小腹も減っていたので、彼女は深く考えず、そのキャンディを口の中に放り込んだ。
「……あ、結構おいしい」
明日辺り、このキャンディがどこで売っているのか聞いてみようと、彼女は思っていた。
キャンディを舌で転がしつつ、地下への扉を開ける。奴隷商人の足取りは、心なしか軽い。
いくつかある部屋の、一つの扉の前に立ち、鍵を開ける。その音に反応したのか、中からカリカリと小さな音がしている。
扉を開ける。その向こう側には、女性の顔に猫の体を持った魔物、ボギーキャットがいた。人間の女でない上に、その股間には立派な
男根が生えており、より異形の怪物と化している。
「ふふ、今日も楽しませてあげる」
そんな彼女の言葉がわかるのか、ボギーキャットはするりと頭を摺り寄せてきた。寝台に近づくと、ボギーキャットは自分からその上に
飛び乗った。
既に、ボギーキャットは奴隷商人にすっかり懐いている。もっとも、懐いているだけであって、決して従順なわけではない。
どちらかというと、奴隷商人のことを『とても気持ち良いことをしてくれる人』というように見ているらしい。なので、結果としては
十分に従順なのだが、服従しているわけではないので、まだ少し追い込みが足りない。
とはいえ、売るためではない。彼女はボギーキャットを助手にしようと考えているのだ。魔物であるため、いざという時には頼りに
なりそうだし、猫だし、レズの相手としても申し分ないし、猫だし、喋れないのも好都合であり、何より猫だからだ。
「おいで、キャット」
「ふにゃあ」
媚びるような鳴き声を出し、ボギーキャットが顔を近づけてくる。キスをしようとして、口の中のキャンディに気付き、それを飲み込む。
でないと、キャンディを奪おうと暴れられたりしたら、たまったものではない。
優しくキスをしながら、ボギーキャットの体を丹念に愛撫する。ボギーキャットは嬉しそうに目を細めつつ、うっとりと身を任せている。
胸を優しく揉みしだき、さらさらの毛を撫でつつ、大きなペニスに手を伸ばす。
「ふにぃ…!」
ボギーキャットの体が震え、尻尾がピクンと動く。最初こそ、勝手に生やしたこれのせいで暴れられたりもしたが、今ではここへの
刺激も、喜んで受けるようになっていた。ただ、体が猫だからか、根元にはしっかりと逆毛が生えており、扱いには十分な注意を要する。
「もうこんなにさせちゃって……してほしい?」
「にゃあーっ」
早くしろ、とでも言いたげなボギーキャット。まだだいぶ生意気さが残ってはいるが、これはこれで悪くないと奴隷商人は思っている。
寝台に座らせ、その前にそっと跪く。焦らすように息を吹きかけてから、ペニスを口に咥え、舐め回す。途端に、ボギーキャットの
体がビクビクと震え、そのペニスもビクンと脈打つ。それを受けて、奴隷商人はさらに強く吸い上げ、さらに舐めあげる。
「ふにゃっ!にゃあぁ!」
可愛い鳴き声と共に、ペニスからドクドクと精液が溢れ出す。口に咥えたまま、奴隷商人は喉を鳴らして精液を飲み下し、
ボギーキャットは快感に全身を震わせている。
何とか全て飲み込むと、奴隷商人は妖艶な笑みを浮かべた。
「ふふ、今日も濃くておいしい。次は、こっちに飲ませてね?」
服を脱ぎ、ボギーキャットの体にのしかかる。ローション代わりに、ボギーキャットの愛液を自分につけ、ペニスを掴む。そして
いつものように、グッと腰を落とすが、何だかうまく入らない。
「ん、まだ濡らし足りないのかな?」
念のため、ボギーキャットのペニスにもしっかりと愛液を擦り付けると、奴隷商人は何の疑問もなく、一気に全体重をかけた。
次の瞬間襲ってきたものは、快感ではなかった。
「あっ!?がっ…!?」
驚きと痛みに目を見開き、体を弓なりに反らしたまま震える奴隷商人。まるで初めての時のような痛みに、声すらも奪われた。
「い……痛、あっ…!な……なん、でぇ…!?」
涙で滲んだ視界を下に落とすと、自分とボギーキャットとの結合部からは、一筋の鮮血が伝っていた。その時、彼女は思い出した。
禁断の知識の中に、相手を処女に戻す魔法のアイテムがあったことを。それは薬のような形ではなく、ただのキャンディにしか
見えないような代物だったはずだ。
「あの……赤いの、が…!?」
「にっ……ふにぃっ!」
突然、ボギーキャットが腰を突き上げた。破瓜の痛みも治まらない内に動かれ、奴隷商人は悲鳴を上げる。
「痛いっ!キャ、キャット!ダメ!まだ動いちゃ……きゃあぁ!」
「にぃぃ!にぃぃー!」
ボギーキャットの目には、快感とはまた別の光が見えた。彼女の中の野性が目覚めたような、そんな光である。
「痛い!痛いの!キャット、お願い動か……痛いぃーっ!」
逃げようにも腰を押さえつけられ、奴隷商人は動くことができない。ボギーキャット自身、自分をコントロールできていないように見える。
血の匂いだ、と奴隷商人は思った。それが、魔物である彼女の野生を呼び覚まし、おまけに『男』としての快感は、本来女である彼女には
強すぎるのだ。
「やめて!やめてぇ!キャット、もう動かないでぇ!」
「にゃあぁぁー!!」
突き上げるごとに、ボギーキャットのペニスが深く沈みこんでいく。そして気付けば、普段は絶対入れさせなかった、逆毛までが
入り込もうとしている。
「嫌、嫌ぁ!キャットやめて!根元までは入れちゃダメなの!やめてぇ!」
涙を流しながら訴えても、ボギーキャットは聞く耳を持たない。やがて、逆毛が彼女の中に、ずぶりと入り込んだ。
「い、いやああぁぁ!!」
「ふにっ……にゃ、にゃあぁぁ!!」
奴隷商人が悲鳴を上げるのと同時に、彼女の体内でペニスがビクンと跳ねた。
「あ、熱っつい!やだ、お腹熱いぃー!」
ビュービューと、異常な量の精液を噴き出すボギーキャット。結合部からは入りきらなかった精液がごぼごぼと溢れ、とめどなく
滴り落ちている。



ともかくも、ようやく終わった。これで解放されると思ったが、すぐにそれが間違いだと知る。
ボギーキャットが、グッと体を起こした。そのせいで、今度は奴隷商人が組み敷かれる形になってしまう。
「キャ、キャット!何するの!?もうやめ……きゃああぁぁ!!!」
ペニスを奴隷商人に埋め込んだまま、ボギーキャットは再び激しく腰を動かし始めた。おまけに、今回は逆毛が膣内を容赦なく
引っ掻き回し、苦痛はそれまでと比較にならないほど跳ね上がる。
「痛い痛い痛い!!!キャット、もうやめてぇ!!痛いのよぉ!!いい子だから、もう抜いてぇ!!!」
「ふーっ、ふーっ!ふにゃうう!!」
ペニスが動く度、膣内から精液と鮮血が零れ落ちる。傷を逆毛で引っかかれ、まだきつい膣内を容赦なく突き上げられる苦しみは、筆舌に
尽くしがたい。それでも、奴隷商人は逃げることも出来ず、ボギーキャットの為すがままになるしかないのだ。
涙をぽろぽろと零しながら、何度もやめてと哀願する。しかし、ボギーキャットはまったく聞く耳を持たず、自分の欲望の赴くままに
腰を振り、奴隷商人を犯す。血の匂いと、痛いほどにきつい膣内の感触が、その欲望をさらに増長させている。
やがて、ボギーキャットの尻尾がぷるぷると震えだし、腰の動きが性急になり始める。
「も、もう中はやだぁ!キャット、やめてぇ!」
「にっ……にぃっ!にゃううぅぅ!!!」
「あ、熱い!痛いぃ!やだぁ、もうこんなのやだぁ!!」
再び、ボギーキャットが大量の射精をする。もう精液の入る余地などなく、それは出されたそばから結合部の僅かな隙間を通り、外へと
溢れ出ていく。が、その感覚が、奴隷商人に新たな感覚を呼び起こした。
「う、嘘!?私、こんな痛……苦しいのにっ、私、イッ…!!う、あああぁぁ!!!」
子宮に直接、精液をかけられるような刺激に、奴隷商人は全身を震わせて達してしまった。あまりの事に、奴隷商人はしばらく頭が
真っ白になってしまったようだった。
一番奥までペニスを埋め込んだまま、ボギーキャットはしばらくその余韻に浸っていた。が、やがてゆっくりと腰を引き始める。それに
気付いた瞬間、奴隷商人はボギーキャットの腰に、必死に足を絡みつかせた。
「だ、ダメ!抜かないで!抜くのは小さくなってからにしてぇ!」
「うにぃー!」
邪魔だといわんばかりに、乱暴にその足を開かせると、ボギーキャットは思い切り腰を引いた。ずるずるとペニスが抜け出し、逆毛が
膣内を容赦なく引っ掻いた。
「い、痛いいいぃぃ!!!」
痛みに全身を震わせる奴隷商人。だが、達した直後の体は、その痛みすらも快感として受け取ってしまう。
さすがに少し疲れたらしく、ボギーキャットは座って毛繕いしている。奴隷商人のことは見ていない。
逃げるなら今しかない。これ以上されたら、取り返しのつかないことになる。
そう考え、奴隷商人は必死に体を動かした。痛みと快感に立ち上がれず、寝台から床にドサッと落下し、それでも何とか這いずり、
扉を目指す。が、後ろから、怒りの篭った鳴き声が響いた。
「にゃおぅーーーう!!」
「ひ、ひぃ!」
立ち上がろうとした瞬間、寝台から一気にボギーキャットが飛びかかった。後ろから体を抱えられ、ボギーキャットは後ろから再び
突き入れようとしていた。だが、もう奴隷商人も後がない。
「キャット、やめなさい!それ以上するなら、たたじゃおかないわよ!」
キッとボギーキャットの顔を睨みつけ、精一杯ドスの利いた声で言った。さすがに、ボギーキャットはビクリと震え、一瞬体を離した。

が、そこまでだった。逆に、今度はボギーキャットの顔に怒りが満ち、再び後ろから抱きついたかと思うと、大きく口を開けた。
「い、痛いっ!」
首筋に鋭い痛みが走った。ボギーキャットが噛み付いたのだ。まるで猫同士の交尾のように、首を噛まれて押さえつけられ、奴隷商人は
完全に追い詰められた。
「や、やめなさ……痛い!キャット、やめ……痛い痛い!!お願……うあっ!も、もう噛まないでぇ!」
少しでも動けば、ボギーキャットは強く首を噛む。もう、奴隷商人は彼女の主人などではなく、彼女に弄ばれるただの獲物だった。
獲物の抵抗がなくなったと見ると、ボギーキャットは再び入れる場所を探して腰を動かす。やがて、入り口らしき場所を探し当て、
グッと腰を突き出す。その瞬間、奴隷商人は最後の力を振り絞って暴れた。
「ち、違う違う!!!キャット待って!!そこはお尻の……い、痛い痛い痛い!!!違うの!!キャット違うのぉ!!やだっ、やだぁ!
私、お尻なんてまだ……あぐっ……やめ…!!」
愛撫もしていない、ろくに濡れてもいない未開発のアナルに、ボギーキャットのペニスがずぶりと入り込んだ。
「っひぎいいぃぃ!!!痛い!!!痛い痛い!!!キャット、もうやめてぇ!!お願いだからもう許してぇ!!!」
「ふにゃあぁぁ……にゃああぁぁ!!!」
悲鳴を上げる奴隷商人には構わず、ボギーキャットはひたすら自分の快感を求めて腰を振る。ペニスが突き入れられる度、ひどい鈍痛と
息苦しさが奴隷商人を襲い、引き抜かれるときには、逆毛が腸壁を引っ掻き、鋭い痛みが走る。
「痛い……痛いぃ…!キャット……キャット、もうやめてぇ…!」
もう、奴隷商人は力なく助けを求め、泣くことしか出来なかった。あまりの痛みの前に、自分の立場も、相手の立場も、何もかもが
彼女の頭からは消えていた。
やがて、ボギーキャットが達する。膣内とは違い、直接腹の中に注ぎ込まれる感覚に、奴隷商人は呻いた。
「うあ……お、お腹がぁ……やめ、てぇ…!」
あまりに大量に射精され、奴隷商人の腹がグルグルと音を立てる。だが、ボギーキャットは一息つくと、またも腰を振り始める。精液で
満たされた腸内を掻き回され、奴隷商人の体に脂汗が浮かぶ。
「キャットぉ……もう、やめてぇ…!お願い……だからぁ…!」
「にゅうー」
首を噛む力はもう弱まっており、せいぜい甘噛みと言ったところである。もう、獲物は自分の意のままになると判断したのだろうか。
何度も何度も腸内に突き入れ、その度にガボガボと、空気と精液の掻き混ぜられる音が響く。それに比例して、奴隷商人の中にある、
例えようのない感覚も膨らんでいく。
「やだ……やだっ!私、こんな……こんなの嘘ぉ!」
「ふにぃっ……に、にゃあぁぁ!!」
ボギーキャットの動きが激しくなり、彼女の腸内はさらに激しく引っかかれる。そして、ボギーキャットが尻尾を震わせて射精する。
腹の中がさらに満たされていき、鈍痛に似た感覚も跳ね上がる。だが、それ以上に強い感覚が、彼女の中で弾けた。
「嘘、嘘ぉ!!!私っ……こんな、嘘っ、お尻でっ……あ、あああぁぁぁっ!!!!」
体が浮くような感覚の中、奴隷商人は絶望のような感覚を覚えた。
―――初めてなのに……痛いだけ……なのに…!
射精を終えたボギーキャットが、彼女の中からペニスを引き抜いた。あまりに乱暴に犯され、すぐには閉じなくなったアナルから
ドロドロと精液が零れる。それを感じながら、奴隷商人は床に倒れた。同時に、高揚していた頭がスッと冷えていき、彼女の意識は
急速に闇の中へと落ち込んで行った。



翌朝。奴隷商人が目を覚ましたとき、ボギーキャットは寝台の上で彼女を抱き締め、優しくグルーミングしてくれていた。
「キャット…?」
「にゃあん」
目覚めた彼女の顔を優しく舐め、ボギーキャットは顔を摺り寄せた。見れば、全身くまなく舐めてくれたらしく、昨日の汚れはどこにも
見当たらなかった。代わりに、少々ボギーキャットの唾液の匂いがしているが、汚臭に敏感な者でなければ気付かない程度だろう。
「ここに寝かせてくれたのね。ありがとう」
「にゃん」
お礼代わりにキスをすると、ボギーキャットは嬉しそうに目を細めた。
次の一戦に入られる前に、奴隷商人は寝台を抜け出し、ボギーキャットの部屋を後にする。さすがに疲れていたので、昼の調教は
休むことにし、ベッドでゆっくりと眠った。そして夜になる前に、昨夜と同じように酒場へ行き、奴隷商人の男と合流する。
「昨日は結構な物をありがとう。早速活用させてもらったわ」
「そりゃどうも。同業者として、囮が増えるのは歓迎するよ」
「それは私も同じ。むしろあなたの方が有名なんだから、私の存在が霞んでありがたいわ」
その時、扉の向こうから凄まじい怒鳴り声が聞こえてきた。
「うおおおおおぉぉぉーー!!離せぇぇぇぇーーっ!!離しやがれーーっ!!」
次いで、ドタンバタンと暴れまわる音。明らかに誰かが殴られた音。それも、やがては静まる。
「……今回は苦労しそうだな」
「無茶するからよ」
例の如く、何事もなかったかのように視線を戻すと、彼女は口を開いた。
「それで、一つ聞きたいんだけど、あの赤いキャンディはどこで売ってるの?」
「行きつけのところで売ってるよ。禁断の知識があるなら、すぐわかるはずだ」
「そう。わかった、ありがと」
そこからの帰りしなに、彼女はいつもの店に寄り、赤いキャンディを購入した。隠れ家に戻り、調教の準備を進めながら、一人静かに笑う。
―――知らなかった。痛いのが、あんなに気持ちいいなんて。無理矢理されるのが、あんなによかったなんて。
はやる鼓動を抑えつつ、入念に体を洗い、使う道具を吟味する。
―――これ……私も、使ったっていいよね。そうよ、お互い気持ちよくなれれば、最高じゃない。
アナルバイブやアイマスクを用意しながら、彼女は笑う。
―――これからは、もっと調教頑張らなきゃ。キャットと一緒にやっていけるだけの資金、早く作らないと。
地下への扉を開け、ゆっくりと歩を進める。部屋の前に立つと、中からカリカリと音がする。これから起こる事への期待に、奴隷商人の
体の奥がジンと疼く。
「今日も……いっぱい、痛いのと気持ちいいの、ちょうだいね。キャット」
妖艶な笑みを浮かべて言うと、奴隷商人は赤いキャンディを、口の中に放り込んだ。