エセルナート首都リルガミン、別名冒険者の集まる街。
地下にあるワードナが作った巨大な迷宮は数百年経ってもその全貌が明らかになっていない。
それは入るたびにランダムで迷宮内の構造が変わるエリアがあちこちにあるからだ。
例えるなら某不思議のダンジョンシリーズと同じと言えばわかるだろう。
まるで生き物のようにめまぐるしく変化する迷宮は冒険者達を飽きさせる事はない。
迷宮は冒険者達を呼び寄せ、彼等によって迷宮からもたらされるアイテムと金はリルガミンを豊かにした。
災い転じて福となるとはこのことである。



その迷宮を進む男1人と女3人からなるパーティがいた。
唯一の男性である少年『ヨシツネ』は一目で忍者とわかる忍び装束を身に纏い腰に刀を差している。
一方3人の少女達は何も身に着けていない、なんと全裸の姿である。
いや全裸というのはおかしいだろう。
紫の髪の少女『イク』は触角のような飾りのついた帽子にブーツと羽衣を。
緑髪の少女『ヒナ』はその髪を首元で結んでいるのと同じタイプのロングリボンを頭部に結っている以外はブーツのみ。
ヒナと同じく緑の髪で彼女よりロングヘアーの『サナエ』はブーツと髪飾り以外は袖だけ。
そんな姿でも平然とダンジョンを進めるのは彼女達が高レベルの女忍者だからにほかならない。
ちなみに彼女ら曰く、これらは装備外に該当されるアクセサリーの類で、正式な装備ではないから問題はないらしい。



「来ましたよヒナ」
「あらあら、私達と出会ってしまうなんて相手方も厄いわねぇ」

イクとヒナはそう言って瞬時に身構え、残りの二人もそれに従う。
彼女達の目の前にはネザーデーモン、デーモンロード、マイルフィック、ポイズンジャイアント、フェニックスといったモンスター達がずらりと勢揃いしていた。
しかしこのパーティのメンバー、特にイクとヒナはがっかりした表情を浮かべる。

「……これだけいるのにグレーターデーモンがいないなんてついてないですね」
「私達のほうが厄いのかしら?……って来るわよ」

リーダー格であろうデーモンロードの指揮によって一斉に襲い掛かるモンスター。
あまりの物量にパーティーの姿が見えなくなった瞬間、モンスター達は吹き飛ばされた。
その体はありとあらゆるところが切り裂かれており、中には首を刎ねられた者もいる。
四人の冒険者達のいる場所を見ると、イクとヒナの身体がコマのような円運動を行っていた。
回転することによる全方位に対しての攻防一体の対処、それがモンスター達を吹き飛ばした正体。
二人は円運動を続けたまま残りのモンスター達に飛び掛っていった。
遠心力によって勢いを増したその肢体に切れないものはなにもない。
なおかつ戦闘スタイルは優雅さえ兼ね備えており一流バレリーナの舞いのごとく美しい。
たちまち首と胴が泣き別れになったモンスターが量産されていく。
中には討ち漏らしもあったがそれもサナエとヨシツネによって速やかに掃討された。
イクとヒナの回転が終わる頃、生きているモンスターは皆無だった。
そして締めと言わんばかりにピタッと止まって勝ち誇った表情でいつものあのポーズ、
肩幅に両足を開き、左手を当てた腰をくいっと捻り、右手で天を指さすポーズを取る。
回転を止めた反動で二人の形の良いおっぱいがプルルンと揺れるのに思わず視線が釘付けになりそうになるヨシツネ。
『キャーヒナ&イクサーン』『サタデーナイトフィーバー』という声が聞こえたが幻聴だろう。



「相変わらず凄いですね。あの二人は」
「そうですねえ…………。
 僕があのレベルに追いつくにはどれくらいかかるのやら……」
「ヨシツネさんならすぐに追いつけますよ。
 ほらほら、そんな表情をしてたら綺麗な顔が台無しですよ」
「サナエさん、話題を変えるにしても、顔の事はあまり触れないでほしいです。
 この顔は、僕にとってはコンプレックスの象徴でもあるので」
「あ、ごめんなさい。でも下手な女の子より綺麗なのにもったいないなあ……」

そんな会話を交えつつ、ヒナとイクの戦いっぷりに羨望の視線を向けるヨシツネとサナエ。
そう、この4人こそ最近急速に名を上げているパーティ。
通称『スッパなドリルクノイチーズとそのお供達』である。



迷宮内のとある個室。
仲間が見守る中、この部屋で見つけた宝箱のトラップをヨシツネは黙々と解除していた。
ヨシツネの中にはサナエとの会話に出てきた容姿に関するコンプレックス以外にも、彼女達に対しての劣等感と焦りがあった。
仲間の中では一番使えるスキルが少なく戦闘でもあまり活躍していない。
戦闘も体術より剣術が得意なのもあってか村正を装備している。
そのせいで持てるアイテムも他の3人より少ない。

(はぁ〜〜〜なんで僕はこうも影が薄いんだろう……)

女の忍者とちがって男の忍者は高レベルになっても全裸にならない。
それは男の全裸には魅了の効果(同性愛嗜好の相手には効くかもしれないが)が薄いからだ。
その為己の全裸を色仕掛けという武器にする女忍者と比べてインパクトが薄いのは否定できない。
以上の理由から自分の存在は仲間にとって足手まといでしかないのではないか、という疑念を常にもっていた。
そんな思念に耽りながら作業していたらミスをする可能性は当然高くなる。

(しまった!?)

気付いた時には既に手遅れ、宝箱からピンク色のガスが噴出したと思うと瞬く間に部屋に蔓延した。
ピンクのガスはすぐに無色になって消えたが、それを浴びたパーティ全員のようすがおかしかった。
ヨシツネの股間部分の布地は大きく盛り上がり、ヒナ、イク、サナエは皆火照った表情をしつつ股間を湿らせていたのだから。
彼女達は火照る身体を押さえようと必死に身体を抱きしめたりなどして抵抗している。
しかしその仕草がこの部屋にいる唯一の雄であるヨシツネの性欲を刺激してしまう。

―――プチッ

この時ヨシツネの中で、何かが切れた。
一番近くにいたイクに思い切り飛びかかったのだ。

「きゃっ!?」

イクの身体が床の上でバウンドする勢いで彼女を押し倒したヨシツネは馬乗りなって押さえつける。
そして反動でプルプル揺れる豊かな乳房に、力任せにしゃぶりついた。

「いやああああああっ!!」

突然の事にイクは必死に抵抗するが、そんなものは今の彼には何の役にも立たない。
両腕を抑えつけられ足の間に腰を力づくで割り込む事によって無理矢理股を開かれた。
乙女の大事なところを守る役目を果たしている股間をおおう毛は一切生えていない。
綺麗でぴっちりと閉じた割れ目がくっきりと見えた。
イクがヨシツネの身体の下で抵抗すると、裂け目が軽くよじれたようになった。
それを見てヨシツネは余計興奮してしまい火に油を注ぐような結果になってしまう。
ヨシツネは彼女が逃げ出す隙を与えないように手早くペニスを外部に露出させる。
そのペニスは硬く勃ちあがって天井を指す勢いだった。
亀頭ははやくも先走り液に濡れて、鈍く光っている。
ヨシツネは腰を落とし、手を添えたペニスでイクの花芯を探り…………狙いを定める。

「っいっ!! …………ひいっ!!」

痛ましい悲鳴を上げつつイクの膣内は、一気に貫かれた。
あまりの痛さにイクの身体は弓なりに反りかえる。
ペニスがイクのまだ未開通、その上十二分にほぐされていない蕾に根元まで突き込まれたのだからたまらない。
ただ幸か不幸か、これまでの激しい戦闘運動によって鍛え上げられた女忍者の肉体のおかげで、あれほど乱暴な挿入でも膣内からの出血はなかった。

「うああっ! 痛っ……痛い…………!!
 いやあっ! 痛あいっ!! ああ、ひいい!!」

繊細な肉の孔をこじ開けられる苦しみにのたうち回るイク。
だがその表情はさっきのガスの影響もあってか、どこか快感を感じているようだ。
むしろそんな彼女の姿は、ヨシツネの嗜虐心をさらに煽りたてるだけ。

「ハァハァハァハァハァ……そんな事言っても、感じてるのはっ……バレバレじゃないですかっ!」

まるで発情期の獣のような荒い息をつきながら、ヨシツネは、叩きつけるような抽送を、イクの美しい身体に送り込む。

「いやあっ!!ああっ……ひっ!?」

ヨシツネにとってこれが始めてのセックスだった。
とにかく挿入し、力任せにペニスを突き込んでいるだけの行為。
だが彼の股間のペニスは中性的な顔つき体格に比べて不似合いなほど禍々しいモノだった。
だからなのか、ただ抜き差しするだけでもイクには与える痛み、快感は大きい。
一見すれば一方的な強姦そのものにしか見えない。
しかしヨシツネから見れば本格的にイクが抵抗しているとはどうしても思えない。
本当に抵抗していればヨシツネの首は刎ね飛ばされているはずだろう。
蘇生施設であるカント寺院の他に、パーティメンバーの中にも蘇生魔法を習得している者がいる。
事態が沈静化するまで死体の状態にして落ち着いたら復活させるという選択肢も十分ありえるのだ。
なのにそれを選択しないという事は、この場合『嫌よ嫌よも好きのうち』という可能性もありえるのである。
イクを犯すヨシツネの腰の動きが、ますます早くなっていく。
イクは自分がいまから何をされるか、無意識に悟ったらしく必死に腰をよじって抵抗する。

「いっ……いやあっ!!
 それだけはやめてくださいっ!
 膣内は駄…………あっ! はああっ!!
 い……いぃっっっ!!!」

激しいピストン運動の中、びゅっ、びゅっ、びちゅうっという、くぐもった音が結合部分から響いてきた。
それがいかに濃いものであるか、いかに大量であるか、容易に想像できるほどの、ヨシツネの精液がイクの膣内に射精された音である。

「ああああああああああああああ…………」

イクの歓喜と悲哀が入り混じった悲鳴を意にも介さず、ヨシツネは激しい抽送運動をやめようとしない。
何故なら一度射精したはずのペニスは硬度を失うことなく、イクの膣内に健在なのだから。
最初に膣内射精したザーメンが潤滑液の役割を果たしているのか、まともな愛撫もされず割り開かれ、奥の奥までを蹂躙されているイクの秘裂は、湿った音をたてはじめた。

「も……もう終わりに、あっ………………ああンっ、気持ち……ふああ…………おおっ!!
 ……いいっ……ううっ、あっ!
 はああっ…………んああっ!!
 たまらな……っあっ!!」

イクの声から、苦悶の響きが消えていた。
もはや、痛みはなくなり快楽しか感じなくなってしまっているようだった。
こうなると諦めたのか快楽に流されたのか、自分たちから腰を使いはじめた。
はじめはおずおずと、ぎこちなく。
しかしその動きはすぐに、羞恥を知らない盛りのついた獣のごとくとなった。

「いいっ…………ああ、いいっ!
 ……いいのっ…………ああっ! ああンっ!!
 気持…………気持ちいい…………ああ…………」

ヨシツネは黙々と腰を激しく動かすことで彼女の声に応える。
怒涛の性の快感がイクの全身を染め上げようとしていた。
ぐいぐいとペニスいや、勃起チンポを咥えた股をぐりぐりと回しながら、イクの喘ぎ声は続く。
自分で腰を必死に掻き回し、更なる快感を貪欲に求めた。

「ああっ、ああっ、ああっ、ああっ…………あっあっあっ…………あっ、ああっ、ああンっ!
 もっと…………もっ……もっとして…………はあっ…………っああ!!
 ……気持ちいい……気持…………あっ、ああっ、あンっ! あンっ!
 …………ひいい…………いいっ…………凄くいい……ああっ…………気持ちいい………!!
 っくはあ! おま……ああっ…………おまんこ、はちきれちゃう!
 ああ! 私のおまんこ、はちきれちゃいそうですぅ!!」

イクは雌の性器を表現する単語を、恥ずかしがることもなく口にしはじめた。
イクの瞳は熱っぽく潤み、きらきらと光っている。
それは快楽の虜という証。
あと少し、あと少しでこの女は絶頂に達する。
そして自分に完全に屈するという確信があった。
それをイメージするだけで、再び射精してしまいそうになる。
ヒートアップしたヨシツネとイクの激しい腰の動きは、二人の接合部から大量の愛液と精液が混ざり合った液体を溢れ飛び散らせ、ビチャビチャと床を濡らしていく。
そしてヨシツネ二度目、イクにとっては始めての絶頂の時がついに来た。

「イッくぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッッ!!!!」

涎を垂れ流しつつイクが叫ぶと同時にヨシツネは射精を行う。
再びザーメンが膣内に放たれると同時にイクも達した。
こんな形での初体験でも絶頂という感覚はきちんと来る。
オーガズムの悦びに貫かれたイクは、心ここにあらずの恍惚な表情で意識を失った。
『イク』という名の少女が『イく』と叫んで絶頂に達する、それだけで再び性欲がみなぎってくる。
この時イクの膣内に出せば出すほど劣等感が薄れていき、その代わりに自信が漲ってくるのをヨシツネは確かに感じていた。