♂悪モンク 「ぐふ、ぐふ、ぐふ……そなた……女性の身でありながらサムライなのか。 
       なるほどぉ、どうりで鎧の下からかぐわしき女の芳香が漂ってくるわけじゃわい。 
       鍛えあげられた女盛りの肢体……さぞかし美味であろうのぉ……ぬぅふふふ」 
♀善サムライ「なっ……なにを言うか、こ、この破廉恥漢の破戒僧め! そこになおれ、 
       わたしがこの手で成敗してくれる!」 
♂悪モンク 「さぁて、それはどうかのぉ? ワシの術と指さばきは鎧兜など有って無きが如し 
       じゃわい。ワシの前ではそなたは裸同前。さぁ、痛い思いをしたくはあるまい? 
       抵抗しても無駄じゃ。不粋な鉄の服なぞ脱いでしまうがよいぞ……ぐふ、ぐふ」 
♀善サムライ「む、むざむざやられると思うてか! わたしとて修行を積んだ身、貴様の手が 
       触れる前にそのそっ首、たたき落としてくれる! いざ!」 
 女武者が猛々しく斬り込んだ剣先は、修道僧の首を刎ねたかに見えた。しかし、斬ったのは 
修道僧のあまりに鋭い動きが見せた残像でしかなかった。それに気付いた女武者の剣が返しの 
一撃を放つ間もなく、修道僧は大きく踏み込んで女武者の鎧の隙間を指先で突いていた。 
♀善サムライ「……あっ!? し、しまった……!」
 関節の間にある鎖帷子の輪が砕け、鍛え抜かれた修道僧の指が女武者のツボを打ち抜く。利 
き腕に激しい痛みと痺れが走り、女武者は剣をとり落としてしまった。  
 剣が無くては戦えない。とっさに攻撃呪文を唱えようとしたが、修道僧はそれを先読みして 
女武者の胸に掌を打ち込む。鎧ごしに激しい衝撃が背中まで通り抜け、呼吸が止まる。女武者 
は激しく咳き込んで呪文どころではなくなってしまった。 
♀善サムライ「……ぐっ……ごほっ、ごほっ……」
♂悪モンク 「さぁ、これで判ったじゃろう。おぬしではワシには勝てん。観念してワシに 
       抱かれるがよいわい。じっくり可愛がってやるからのぉ、ぐふふ」 
 修道僧は舌舐めずりしながら、怯えて後ずさる女武者に容赦なく詰め寄り、鎧に手をかけた。 
彼の指の前では防具など何の意味もなかった。鋼鉄製の兜も鎧も、紙でできた玩具のように簡 
単に壊されてしまう。女武者は瞬く間に全ての防具をむしり取られ、服を引き裂かれて文字通 
り裸同前の姿にされてしまった。 
♀善サムライ「……やっ、やめ……やめてぇ……! お願い、許して……!」
♂悪モンク 「くっくっくっ……先程までの威勢はどこへやら。良い声で啼きよるわい。 
       その声と怯える表情だけで辛抱たまらん! マラがカッカしてきたわ!」 
♀善サムライ「いやっ! 来ないで! いや……いやぁーーーッ!!」
 地下迷宮の奥地に女武者の絶望の叫びが木霊した。だがいくら助けを呼べども、強力な悪魔 
共の襲撃によって仲間を失い、逃走中に生き残りのメンバーらとはぐれてしまった彼女の窮地 
を知る者はいなかった。陽光の届かぬ地下深く、肉欲の狂宴の幕が上がろうとしていた……。