同じ部屋に泊まる3人の忍者。顔を突き合わせて何事か、話し合いの最中のよう。

「……裸は、目立つから……止めて」

それは、ほぼ毎日繰り広げられている宿の1コマであった。忍衣と呼ばれる闇と同化する
黒い薄布のみを身に纏った彼女……仮にアイとしておこう、アイが言うと、もう1人の忍者も
うんうんと頷いて同意する。

「そうよそうよ、やっぱり和の心、褌よね!」

「……いや、余計、目立つ……」

頷いた彼女(仮にマイとする)は褌『だけ』を身に付けた出で立ちであった。すると凹凸の少ない、
要するに『和風の美人』または『寸胴体型』、あるいは『幼女の如き出で立ち』の裸身を
恥ずかしげもなく晒す少女ミイは音もなくすっと立ち上がり、マイの背後に立つと思い切り
彼女の褌を引っ張って……食い込ませる。

「ひゃうぅぅぅっ!!!」

「裸に褌などという姿で出歩くなどのぉ……引っ張ってくれと、そう言うておるようなものでは
ないかえ……恥ずかしいのぉ……ほれほれっ!」

辛うじて乳房と呼ぶ事の出来る程度の膨らみをマイの背中に押し当てながら、ミイはクスクスと
笑いながらマイの褌を掴んで、食い込ませて、遊ぶ。

「……ミイの裸の方は、もっと危険……オーガーの群れに飛び込む様は、常軌を逸している」

裸身を晒して迷宮を潜り、獣人や巨人タイプのモンスターを発情させ、興奮させて正常な
思考能力を奪って翻弄して首を刎ねて行くミイの様を思い出して、アイは身震いする。

「ほほほっ、忍びの……いやいや、くのいちの業じゃてのぉ……。迷宮の闇に溶け込むことも
人の目を誤魔化すことも、人の心を奪うことも……くのいちにのみ許された業じゃて」

「ひゃっっ♪くっっぁあああ……ひぃいんっ♪」

右手でマイの褌を食い込ませて弄び、左手は巧みな指使いでマイの乳房を舐るように
撫でていく。ミイのその手つきは正に『くのいち=女』の巧みの動きであった。

一般市民や駆け出しの冒険者など力の無い者が裸の忍者を見ても何の違和感も感じずに
『流して』しまう。それはくのいちの秘術が何も誘惑のためだけにあるのでなく、不自然を
日常に溶け込ませる力も秘めているからである。大勢の人が行きかう大通りで要人を殺し、
そのまま何食わぬ顔で人ごみに埋もれて去っていく……忍びの業の1つだ。

そして、熟練の冒険者や種族の違う化け物でさえも、裸の忍者に魅了されてしまう。それも
やはりくのいちの秘術の1つ。くのいちとはつまり、不自然を自然に変える力と不自然だと
理解しつつもそれでも魅了してしまう恐るべき魅了の力を持った存在なのである。

「アイはまだまだレベル低いしのぉ……3桁4桁の次元になれば判るじゃろうな、裸の忍者の
魅力がのぉ……いやいや、魅力を判らせるだけなれば、今すぐでも……」

そう言って、ミイはマイをぽいっと解放すると……じぃっと、アイの瞳を見つめる。するとどうか、
仲間の……それも同性の視線を感じただけだというのに、瞳を逸らすことができなくなる。
そしてそのまま、ミイの視線に誘導されて決して豊かなプロポーションではないはずの彼女の
裸身を舐めるように見つめて……普段は何も感じないはずの彼女の裸身に、興奮、して
しまう……。

「アイよ、どうじゃ?わしの身体は……ふふっ……エロい目になっておるぞえ」

「あっっ……ぅ……」

ミイはクスクスと笑いながら、その裸身に見入ってしまい全く身動きの取れないアイの方に
近づくと……アイは無意識に、そして無造作にその裸身に抱きつこうとしてしまう。無防備に
両手を広げたアイの首筋には……いつの間にか、ミイの手が、チョップの形で添えられていた。

「ふふっ……今のでアイは首、刎ねられておるぞえ……んっっぁああ♪」

勿論、本当に首を跳ね飛ばすこともなく……。ミイは伸びてくるアイの腕に抱かれ、アイが
忍衣越しに押し当ててくる乳房の感触に酔いしれる。戦闘用の服の硬い繊維がミイの剥きだしの
乳房を擦る感触……ごわごわしたその感触に思わず、吐息が漏れる。

「くっ!忍法『エロくなれ』の術でアイを誘惑するとは……そしてわたしは放置プレイか!」

ミイがアイをくのいちの業を『実演』して誘惑してしまう様を見ながら……褌の前部を濡らして
しまったマイは声を上げて非難する。そして……ミイの背中から抱きついて、彼女越しに
アイに視線を送る。勿論、仲間に向けるような視線ではなく……ターゲットを篭絡してしまう
くのいち特有の魅惑の視線を送ったのだ。

「ミイなんかよりわたしのがエロいよ、褌最高よ、アイちゃんっ♪」

「ふふっ……わしの方がエロいぞえ、アイ……」

「うっっ……ぁあああっ!!」

2人の高レベル忍者の視線の前に……アイはただ、耐えることも無い叶わずに誘惑されるしか
なくて……。ミイを抱きしめる手をそのままマイの褌に持っていって、彼女の褌を掴んで
食い込ませて刺激する。その間勿論、ミイの乳房への愛撫は止めない。

「ふふふっ……では、今日もまた、アイ殿に高レベル忍者の巧みの技術、伝授すると
しようかのぉ……」

「覚悟はいい、アイちゃん♪」

気付いたときにはもう、アイはベッドの上に仰向けに寝かされていた。恐るべし、高レベル忍者、
同性でさえ誘惑して正気を掻き消すその業の威力。

「ひゃっっ……あぁぁああああんっっ♪♪♪」

今日もまた……転職し立て忍者のアイは……レベル上げに連れて行ってもらう前に、2人の
仲間からみっちりと『レクチャー』を受けるのであった。