「くくく、ついに出来たぜぇ…」
深夜の式部京聖戦学府実験室。邪な笑みを浮かべる男の手には、ドロドロに濁った液体で満たされた瓶。
状況からしてマトモな目的の薬ではないことは明らかである。

「さぁて…どいつから行くか…」
手にした手帳をパラパラとめくり思案顔。
ちなみにこの男、先頃、大陸を揺るがした「静流事件」にて多大な功績をあげ、その後に再結成されたエクスの一員に選抜されたという…所謂英雄である。
種族は人間。職業は忍者。悪に属し、性格は非情。忍と名乗っているが偽名との噂。

「まだ誰か実験してるのー?もう消灯時間だから…あら?」
実験室の扉が開き、中を覗き込む長い黒髪の少女。この学府の生徒会長代理を勤める光だ。
おおかた夜の見回りの最中に来たものか。しかし実験室には、実験の名残か、ただうっすらと紫色の靄が立ち込める以外は何者もいない。
少なくとも光にはそう見えた。

「明かりもつけっぱなし、部屋の換気もしないで帰るなんて…まったく…」
ぶつくさ言いながら換気をするべく窓へと向かう。その足取りが数歩でもつれ、机に突っ伏した。

「…え?あれ……なに…?」
体に力が入らない。白い肌がほのかに朱色に染まり、じっとりと汗が浮かぶ。吐く息が荒く、胸がトクトクと早鐘を打つ。

「ほぉ…霧状にしてもたいした効き目だ。初めは血管に注射でもするかと思ったが…ンなことしたらぶっ壊れるなぁ」
誰もいなかった筈の室内に聞き覚えのある声が響いた。
いつの間にか背後の机に腰掛ける忍。

「忍…あなた、何したの?…それ、何の薬…」
体の異変に戸惑いながら訝しげに忍とその手の中の薬瓶を見比べる。

「あぁ、これ?惚れ薬を大量に買い占めて濃縮還元した…ま、媚薬さ」
「媚薬…っ!?あなた、そんなもの作って…ひゃんっ!?」
忍の腕が無造作に伸び、光の乳房を制服越しに鷲掴んだ。

「おー、結構あるじゃねぇか。どうだい、今の気分は?ついでだし実験台になってくれよ」
「じ、実験台って…やめ、て…ぁふ…ひ、あぁぁぁああぁぁ…っ!」
長い艶髪を振り乱し、身悶える光。柔らかな塊が掌の中でいいようにこね回され、薬で鋭敏になった肌が貪欲に快楽を見出だし、光を翻弄する。
そのまま、机に仰向けに抑えつけ制服のスカートと下着を剥ぐ。快楽に捕われたのか、既に抵抗らしい抵抗を見せない。

火照った肌を外気がひやりと包む。露になった下腹部は生々しいほどに白く、その中心に黒く濡れ光る陰毛と深紅の肉裂の卑猥さが際立つ。

(しっかし、まぁ…女ってのは剥いてみなきゃわかんねぇな…)
これが、あの光の体の一部とは思えないほどに淫らで煽情的な光の牝としての部分。

「…ぁ…んぅ……」
唇から甘ったるい声を漏らし、身体を小さくよじる。見上げる瞳には普段の気丈さはなく、縋るような切ない色をたたえていた。

「はいはい…そう、物欲しそうにしなくても突っ込んでやるよ」
足を左右に開かせ、自身の肉棒を熱く湿った秘部へと突き立てる。

「っ、んぁあぁぁ…っ!!」
長大と言っていいサイズの忍の肉棒を難無く受け入れ、悦びの声をあげる。
膣肉が歓迎するかのように蝉動し襞がねとりと絡みつき、忍の脊髄をゾクゾクと甘い痺れが這い上がってゆく。

「くっ…こりゃスゲーな。どうだい、会長さんよ?薬キメられて犯される気分は…?」

「ふぁっ、はぃ、いいの…おぉぉっ!もっと…や、らめぇ…んぁあぁぁぁっっ!」
肉欲に理性を塗り潰され淫蕩な泣き顔で嬌声をあげる。ズブズブに掻き回され膣奥を突き上げられるたびに達し、体の芯が沸騰する。

「ひゃ、あぁっ、もうダメぇ…来るっ…!きちゃう…ふぁっ、イク、イッちゃぁ、ひ、あぁぁあぁぁぁ…っっ!!」
一際、大きな快楽が弾けて光の体を包み込む。膣内が搾るようにキツく絡み付き、射精を促す。

「…ん、あはぁぁ…」
肉棒がビクビクと断続的に跳ねながら精を吐き散らす。その動きと熱さに絶頂が一段と深まり、陶然とした笑みを浮かべた。

「やれやれ…通り掛かったついでに軽く試すつもりが、すっかりハマっちまったな…」
――数時間後
けだるそうに髪をかきあげ、溜息をつく。
その視線の先には力無く床に横たわる光。白い肢体に点々と赤い痣が浮かび、膣はもちろん、乳房も尻も顔も白濁に塗れたその姿が情事の濃さを物語っていた。

(これだけヤッちまったら今夜はさすがに勃たねぇな……ま、楽しめたしいいか…)
ククッと喉を鳴らすと忍の姿は霧の如くかき消えた。
――生徒会長代理は実は男狂い
そんな噂が流れるのはそれから暫く後のことである。