*           *           *

「僧正殿。お頼み申す」
「うむ」
控える忍者達の列を割って進み出たのは、ヒノモト風の墨染めの僧服を纏った老僧だった。
横たえられた骸に向かって彼はゆっくりと近づき、跪くと蘇生の呪文を詠唱し始めた。

           *           *           *

「くっ、ここ、は……な、何だこれは……!?」
老僧の蘇生呪文によって見事に息を吹き返した君主は、
生存に必要な最低限の体力だけが回復している弱り切った身体を起こそうとし、異変に気づいた。
口内から喉にかけては粘液質の何かが絡みつき、非常に息苦しく、
また喉の奥から鼻に抜けていく悪臭は吐き気を催させるほどのものだった。
股間にも同様の感触があり、非常に気持ち悪い。
「な、何だお前達は!?」
更に周囲を見渡せば、そこには欲情を露わにした〈下忍〉達が並んでいる。
「く、来るなっ!」
衰弱した身体に活を入れて何とかして逃れようとするが叶わず、瞬く間に床に押さえつけられてしまう。
左右の腕をそれぞれ別の〈下忍〉に捕まえられ、左右の脚をそれぞれ別の〈下忍〉に捕まえられて開かされ、
その大股開きとなった正面には醜悪な男根を反り返らせた〈下忍〉が膝立ちになっている。
君主はそこでようやく自分が置かれていた状況、置かれている状況を悟った。
彼女は屍となっている間に辱められ、蘇生された今も辱められようとしているのだ。
「や、やめろぉぉぉぉっ!」
力の入らない身体を捩って逃れようとするが、異常なまでに頑健な忍者達の力に抗えるはずもなかった。
「や、やめ、嫌、嫌ぁぁっ……」
秘所にどこの誰かも知らない男の男根が侵入してくるおぞましい感触に、彼女は凛とした顔を歪めて頭を振った。
忍者はその嫌悪感と不快感に満ちた悲鳴を意に介さず、人形を扱うような乱暴な腰遣いで君主を蹂躙した。
「むっ、むぐぅぅっ!」
手足を押さえる〈下忍〉達とは別にその様子を眺めていた〈下忍〉が君主の顔を傾けさせ、
静かにしろとばかりに口に男根を押し込んだ。
君主は目を見開き、顔を歪めて逃れようとするが、大きな手で頭を固定されてしまっているため、果たせない。
巧妙に顎関節を押さえられているため、噛み千切ることもできない。
「むっ、むぐぁぁぁぁっ……っ…!」
乱暴に秘所を抉っていた〈下忍〉の腰が痙攣すると同時に、ほとんど半狂乱になって君主が身を捩るが、
〈下忍〉が幾度か身体を大きく震わせ、脱力し、深く息を吐き出す頃には力尽き、
ほとんど放心状態といった態で涙を流して身体を震わせていた。
しかし〈下忍〉達にとって君主はただの性欲処理用の道具であるためそのようなことはどうでもよく、
胎内を汚した〈下忍〉が退けばば、また別の〈下忍〉が突き入れるだけのことだった。

           *           *           *

「な、何?何なの!?い、嫌ぁぁっ!」
老僧の蘇生呪文によって見事に息を吹き返した侍は、
生存に必要な最低限の体力だけが回復している弱り切った身体を起こそうとした瞬間に、
事態を把握する間もなく組み敷かれた。
誰とも知らない男が彼女の身体を押さえつけ、圧し掛かり、強引に開脚させようとしているのだ。
「やっ、やぁぁっ!」
咄嗟に抵抗したが身体に力が入らず、簡単に脚を開かされてしまう。
聖域が衆目に晒される羞恥に震える暇も与えられず、そのまま彼女は秘所を逞しい男根に刺し貫かれた。
「やだっ、やめっ、やめてっ、お願いっ、やめてぇぇぇっ!」
悲鳴を上げて身を捩るが、鍛え抜かれた〈下忍〉の力に敵うはずもなく、乱暴な律動は続いた。
相手に対する情愛や気遣いといったものが一切存在しない動きは、彼女に苦痛と屈辱しかもたらさない。
必死に続けた抵抗は、繋げられたまま強引に身体を起こされ、背後に回った別の〈下忍〉が反り返った
男根を肛門に押し当てた瞬間に最高潮に達した。
「だ、駄目っ、そこは違うぅっ、嫌っ、無理っ、無理ぃぃぃぃっ!」
何とかして尻を捩って挿入を避けようとするが、その動きが刺激となったのか、秘所を犯す〈下忍〉の動きが停まり、
強く押し付けられた腰が痙攣し、胎内深くに何か熱いものが飛び散るような感触が生まれた。
「いっ、嫌っ、抜いてっ、抜いてぇぇっ、駄目っ、出さないで……!」
涙を流して懇願するが尻を抱えて腰を押し付けてくる〈下忍〉が腰を引いたのは、
射精を終えて満足げな吐息を漏らした後のことだった。
しかし、苦痛と屈辱はそれで終わりではなかった。
〈下忍〉達は、彼女が絶望に浸るための時間すら与えてはくれなかった。
「うっ、うぅっ、ひぃっ、い、嫌ぁぁぁっ!痛いっ、痛いぃぃぃぃ!」
胎内に射精された衝撃に打ちひしがれ、抵抗が止む瞬間を待っていたかのように佇んでいた背後の〈下忍〉が、
侍の尻を固定し、先走りで嫌らしく濡れ光った男根を肛門の窄まりに宛がい、一息に貫いた。
ろくに慣らされてもいない括約筋が引き裂かれるような激痛に絶叫する侍だったが、
背後の〈下忍〉はその悲鳴すらも愉しんでいるのか、腰の動きを速めていくばかりだった。
吐き出された汚液を滴らせる秘所にも別の〈下忍〉が侵入してくるが、最早侍にそれを知覚する余裕もなかった。

           *           *           *

「えっ、私……な、何っ、何なのよぉぉぉ!?離し、離してぇぇぇ!」
老僧の蘇生呪文によって見事に息を吹き返した魔術師は、
生存に必要な最低限の体力だけが回復している弱り切った身体を動かす前に、何者かに掴み上げられた。
反射的に悲鳴を上げて逃れようとするが、大きな手に胴を掴まれているため、どうにもならない。
まるで人形を扱っているかのような強引さで脚を開かされたと思うと、
次の瞬間にはフェアリーの平均的な男根を超える大きさの指が小さな肛門を弄っていた。
尖った指先がぬるぬるとした液が絡みついた肛門を貫き、掻き混ぜる。
「いぎっ、痛ぃぃぃぃっ、やだぁぁっ、やめぇ、やめてぇぇぇっ!」
肉を裂かれ、内臓を捏ね回される激痛に涙を流して暴れるが、
胴を捕まえられているため、無意味に手足をバタつかせることしかできていない。
散々に内部を蹂躙されてから、ようやく指が抜かれた。
「ふぇっ、はぁっ、ひぃっ……」
口を閉じることができなくなるほどに激しい蹂躙を受けた排泄用の穴には相応の苦痛は残っていたが、
息も絶え絶えとなった魔術師に、最早叫ぶだけの気力は残されていなかった。
涎と涙で汚れた顔で、ぜえぜえとか細い呼吸をするのが精一杯だった。
蘇生直後の衰弱した肉体を更に弱らせてなお、彼女を捕まえる〈西風〉は満足していなかった。
ぽっかりと口を開けた肛門に比率から言えば魔術師の身長の半分はある男根を押し当てたのだ。
「えっ……む、無理っ、そんなの、無理っ、死んじゃう……やめ、て……」
破壊された肛門に別の感触が生じ、その正体を探るべく力なく顔を向けた魔術師は、
押し当てられたものの正体と〈西風〉の意図を理解し、弱々しい懇願の声を絞り出した。
だが、性欲処理用の道具とみなした相手の懇願に耳を貸すような男がいるはずもない。
せめてもの情けか潤滑油が塗りたくられて濡れ光る男根は、無情にも小さな肛門を貫いた。
「――――――!」
目と口を限界にまで開き、背筋を折れそうなほどに反り返らせ、
受け入れた体積の代わりだとでも言うかのように小便を噴き出し、魔術師は声にならない絶叫を上げた。
血の通った肛門は大きく裂けて鮮血を滴らせ、
人間の男根を受け入れるには圧倒的に容積の不足した腹部は痛々しく膨れ上がり、
〈西風〉の腰が律動するたびに掠れた悲鳴が上がる。
既に抵抗する気力どころか体力すら失った魔術師の身体は、屍だった時と同じように翻弄され続けた。

           *           *           *

「僧正殿、しばしお待ちを」
「うむ」
老僧の蘇生呪文が失敗し、灰となって跡形もなく崩れ去ってしまった僧侶の屍を、忍者達が取り囲む。
「始めろ」
〈西風〉の号令と共に〈下忍〉達が一斉に男根を扱き立て始める。
快楽を堪能するのではなく射精が第一の目的であるため、
個人差はあるもののだいたいが一分も経たない内に白濁した液が射出され、床に積もった灰に降り注ぐ。
これは女の肉体に男の要素を加えるための儀式だった。
「では僧正殿。今一度」
「うむ」
頷いた老僧が詠唱したのは還魂だった。
呪文は見事に効力を発揮し、眩い光に包まれた灰が、再び生命体としての形に再構成される。
「ん……なっ、何これぇっ!?」
微かに呻いて身を起こした僧侶は、股間を見下ろして悲鳴を上げた。
そこには女である僧侶には決して有り得ない器官が発生していたのだ。
それは太かった。それは長かった。それは柔らかい皮に包まれていた。
「ひっ、な、何だいっ、あんた達はっ、ちょっ、何すんのさっ、やめてっ、離してっ!」
まじまじと股間から生えた異形の物体を眺めていると、突然手足を捕まえられた。
彼女が慌てて周囲を見れば、そこには男根をいきり立たせた全裸の〈下忍〉達が並んでいた。
〈下忍〉達は暴れる彼女に構わず手足を掴んでその矮躯を抱え上げ、
暴れる動きに合わせて扇情的に揺れる乳房に男根を擦りつけ、大きく開脚させて剥き出しにした秘所を背後から貫いた。
「いっ、なっ、あっ、やめっ、抜けよぉっ、やっ、あっ、抜いてっ、抜いてぇっ!」
肉の詰まった尻を抱えるようにして貫かれている僧侶は、
他の者達とは違い、拒絶する中にも明らかな快楽を覚えていた。証拠となるのは、高々と屹立する皮に包まれた男根である。
涙を流し、口では拒絶の言葉を口にしながらも、胸や顔に白濁した液を浴びせられ、
秘所と肛門とを交互に犯されるたびに切なげに痙攣し、皮の先から先走りを滴らせていた。
「あっ、駄目っ、触っちゃ駄目ぇぇへぇっ!」
横合いから伸びて男根を掴む手に、僧侶は敏感な反応を示して仰け反る。
その甘い拒絶にも感情を動かされた様子を見せず、その手の主は男根の雁首付近を掴み、
一息に手を根元まで滑り下ろした。手の移動に合わせて包皮が引っ張られ、桃色の先端が顔を出す。
「ひっ、む、剥くなぁっ、あぁっ……!」
それと合わせるように深く秘所を抉り込まれ、僧侶は背筋を反らせて痙攣し、初めて外気に触れた
そこから白濁した液体を盛大に振り撒いた。その未だかつて感じたことのない類の快楽に、
僧侶は恥も外聞もなく嬌声を上げ、侵入してくる〈下忍〉達を締め上げ、胎内と体内に精を受け入れた。
「い、嫌っ、ま、まさかっ……そんなっ、やめ、ろ……」
幾度か達したにも関わらず未だに力を失わずに天を目指す僧侶の男根の許へ、
背後から腿に手をかけて抱きかかえる〈下忍〉によって肛門を刺し貫かれている君主が運ばれてきた。
朧な意識の中、〈下忍〉達の意図を読み取った君主が、白濁液で汚し尽くされた身体を捩って逃れようとするが、
そそり立った僧侶の男根と精液と愛液の混合液を垂れ流す君主の秘所との距離は狭まっていき、
やがてゼロとなり、遂にはマイナスとなった。
「んっ、んぁぁっ、何、これぇっ、締め付けてくるぅぅっ!」
中に溜まっていた精液を溢れさせながら男根が侵入していき、既に快楽の虜となっていた
僧侶が嬌声を上げて、勝手に腰を振り始めた。


           *           *           *

「僧正殿、しばしお待ちを」
「うむ」
老僧の蘇生呪文が失敗し、灰となって跡形もなく崩れ去ってしまった盗賊の屍を、忍者達が取り囲む。
「始めろ」
〈西風〉の号令と共に〈下忍〉達が一斉に男根を扱き立て始める。
快楽を堪能するのではなく射精が第一の目的であるため、
個人差はあるもののだいたいが一分も経たない内に白濁した液が射出され、床に積もった灰に降り注ぐ。
これは女の肉体に男の要素を加えるための儀式だった。
「では僧正殿。今一度」
「うむ」
頷いた老僧が詠唱したのは還魂だった。
呪文は見事に効力を発揮し、眩い光に包まれた灰が、再び生命体としての形に再構成される。
「なっ、何なの!?って何でこんなものがっ!?」
跳ね起きた盗賊は違和感を感じてか股間を見下ろし、驚愕に顔を歪めた。
そこには女である盗賊には決して有り得ない器官が発生していたのだ。
それは細かった。それは短かった。それはまるで少年のような趣のあるものだった。
「きゃっ、ちょっ、やめてよっ、触んないで!やっ、ちょっ、やぁぁぁっ!下ろしてっ、下ろしてってば!」
すかさず近寄ってきた全裸の〈下忍〉達によって、子供のような盗賊の身体は軽々と抱え上げられてしまう。
「やっ、ひっ、やめてよっ、お願いっ、それだけはぁっ……」
目に涙を滲ませて拒絶する盗賊の視線の先には、無理矢理に開かされた股間に迫り来る男根があった。
逃れようにも〈下忍〉達の剛力で足首を捕まえられてしまっているため、果たせない。
「やっ、やだっ、やだよっ、嫌ぁぁぁぁ!」
小さな裂け目のような無毛の秘所に巨大な男根が触れ、引き裂くようにして侵入していく。
大きさの合わない異物を押し込まれる痛みに泣き喚くその姿すら快感となるのか、
その〈下忍〉は小さな尻に手を回して撫で回し、嬲るようにゆっくりと奥を目指していった。
「いっ、いぎっ、いだぁぁぁっ、痛ぃぃぃっ、おねがっ、やめっ、それ、やめてぇぇっ……!」
一方、背後で支えていた〈下忍〉も欲情を堪え切れなくなったか、前の〈下忍〉の手を退けさせると、
尻たぶを割り開き、現れ出た小さな肛門に男根を突きつけ、こちらは対照的に一息に根元までを突き立てた。
断末魔のような悲鳴を上げて盗賊が仰け反り、身を捩って逃れようとするのだが、二人の〈下忍〉はそれを許さない。
互いの頑健な肉体で挟み込むようにして盗賊の矮躯を固定し、
全く噛み合わない無秩序な動きで狭い胎内と繊細な体内を凌辱していく。
〈下忍〉達の動きは競い合うように激しくなっていき、それに合わせて盗賊の悲鳴は高くなっていく一方だった。

そんな、彼女にとっての地獄のような時間はしばらく続いたが、
示し合わせたかのように〈下忍〉達が同時に達したことによって終わりを告げた。
苦痛と屈辱以外に何も理解できなくなっている盗賊の胎内と体内に、
腰を痙攣させながら突き出す〈下忍〉達の穢れた体液が注ぎ込まれていく。
満足げに吐息を漏らした二人の〈下忍〉が男根を引き抜くと、開き切った前後の穴から汚濁液が床に垂れ落ちた。
別の〈下忍〉達が脱力しきった盗賊の身体を受け取り、やはり同じようにして盗賊の身体を挟み込んだところ、
魔術師の肛門を執拗に犯していた〈西風〉がやってきて、秘所を犯す〈下忍〉を押し退けた。
ほとんどわけがわからなくなっている盗賊の股間に目を遣り、
その小さな男根が肛門を犯される刺激に反応して屹立していることを確認すると、
肛門を貫いたままの魔術師の小さな秘所をそこへと宛がい、強引に押し込んだ。
既に肛門の激痛によって息絶え絶えとなっている魔術師は微かな呻きを漏らしただけだった。
「ひっ、くっ、あぁぁっ、し、締まるっ、あぁっ、何っ、何ぃぃっ……やっ、怖いよぉっ、いたっ、痛いぃっ!」
一方、一度も女の胎内を味わったことのない男根に強烈な締め付けを受けた盗賊は、未知の快楽に慄いていた。
そうして、慄きながらも雄か雌かの本能に従い、腰を上下左右に振りたくり、肛門を強く締め付けた。

           *           *           *

「あっ、ひっ、くぅっ……!」
「嫌ぁっ、はぁっ、あっ、ひぃっ!」
「すごっ、もっと、もっとぉっ!」
「いひぁぁぁっ!」
「――――――!」

何時間が経過しただろうか。
〈頭領〉が二人の〈夏〉を従えて、捕らえた冒険者達の様子を見に来た頃には、
既に冒険者達は忠実な性奴隷と化しており、自ら腰を振って男を求め、美味そうに男根を頬張るまでになっていた。
「愉しみの時間は終わりだ」
〈頭領〉がそう呟いた瞬間、淫欲の宴が終わり、代わって地獄の宴が始まった。
「いっ、いぃっ、ぎゃっ、ぐぇぇっ……!」
僧侶の男根と〈下忍〉の男根によって前後の穴を貫かれて嬌声を上げていた君主は、
肛門を貫く〈下忍〉によって恐るべき力で首を絞められ、くぐもった断末魔の叫びを上げて息絶えた。
その断末魔の締め付けによって射精へと導かれながら、〈下忍〉は凄まじい力で首を握り締め、
遂には握力だけでその細い首を握り潰して落としてしまった。
君主だけではない。
僧侶もまた、君主の中に射精し、〈下忍〉によって肛門を汚されながら首を握り潰されて息絶えた。
魔術師は〈西風〉と盗賊によって前後の穴を蹂躙されつつ首を毟り取られ、
盗賊は魔術師の胎内を汚しながら自らも汚され、首を引き千切られて息絶えた。
侍は更に悲惨なことに、前後の穴を汚す二人の〈下忍〉によって首を捻じられ、握り潰された挙句に、
口を犯していた〈竜〉によって喉の断面から突き入れられ、再び屍への凌辱を受けることとなった。
「届けよ」
その地獄の顕現を眉一つ動かさずに傍観していた〈頭領〉が短く呟くと、忍者達は一斉に服を身につけ始め、
身支度を整えた者から順に冒険者達の屍を担ぎ上げ、一人、また一人といずこかへと去っていった。

           *           *           *

翌日の朝、カント寺院の前に五つの惨殺死体が転がされていた。
その痛ましい亡骸の横の壁には小さな紙片が釘で打ちつけてあり、そこにはこう書いてあった。

『常の如く性奴隷を送る。長老殿には代価のほどを可及的速やかに納付されたし』