それは皮鎧だった。
マグスの皮鎧であることは鑑定せずともわかる。
しかしそれはただの鎧ではない。
赤く染められ胸元の大きく開いたそれは、まさに、この街の多くの冒険者たちから慕われ、「ルイ姉さん」と呼ばれている女性の物に間違いないからだ。
俺も例外ではなかった。興味があった。好意があった。発情すらしていた。
…こほん…。状況を整理すると、つまりは我が仲間たちはルイ姉さんを仲間に加えたということなのだろう。
しかも洗濯は俺の役目らしい。
「イイイイィィィィヤッフゥオー!」
俺は雄叫びとともに歓喜の舞を踊った。
これからはルイ姉さんの鎧や鎧下やあわよくば下着まで!
てあたりしだいに!!

…落ち着け、俺は冷静な男だ。まずは雑魚をかたずけよう。
俺は美味しいものはとっておく主義だ。
仲間どもの衣類を手っとり早く、速やかにかたずける。
その間にも俺の頭はフル回転していた。

やっぱ基本はぶっかけだよな…。
陰毛でタワシ洗いも捨てがたい。
こすりつけるのはどうだろう?

などと妄想に耽っているうちに仕事は終了した。いつもながら完璧だ。さて…。お楽しみの時間だ。

・・・恍惚の時間・・・

俺は本能のおもむくまま鎧、鎧下、そして下着の匂いを吸い込み、しゃぶりつき、嘗めすすった。
汗の辛さにまじるほんのりとした甘さ。
汗の匂いにまじるとろけるような甘さ。
絶妙だっ!

着て…みようかな…

ずんたたずんたたずんたたずんたた

頭の中で妖精がダンスを踊っている。
行くしかないっ!!

俺はすんでのところで思いとどまった。さすがに俺はそこまで変態ではない。
さて、とりあえず記念に一発抜くとしよう。普通なら下着にかけるのだろうが、通である俺は渋く鎧を選択した。
そして自慰行為に励む。
「ふっ!ふっ!」いつもより息が荒くなる
「うっ」そして…興奮のしすぎか、いつもより随分と早くなる。
「ル…ルイ姉さん!!」彼女の名を呼びながら、俺は赤い防具の胸もとに大量の白濁液をぶちまけた!!

ふぅ…と、ため息をつく。非常に満足だ。大量、大量、っと。

「ずいぶんと丁寧に洗ってくれてるんだねぇ」
突然後ろから女性の声がした。
俺はびくり、と、ふりむく。そこに立っていたのは……。

「名前を呼んでたぐらいだから知ってるみたいね。ルイです。
 は・じ・め・ま・し・て」

俺は、さようならしたかった。