仰向けになった私に圧し掛かる狂戦士が、荒い息を吐きながら、普段は鬱陶しく、しかし今は誇らしい
重たい乳房に顔を埋め、先端から半ばまでを大きな口で頬張り、力強い舌と鋭い歯で敏感な所を刺激してくる。
暖かな口内で舐られる先端は甘い痺れと心地よい熱と耐えがたい喜びを、心臓へと直接伝えてくる。
「あっ、ん……」
愛しい男に触れられるということは、これほどまでの歓喜をもたらすものかと、行為に及ぶたびに思う。
酒場でこの男と偶然にも相席となってしまった時、私は彼を下等な人間族めと見下していたし、
彼は私を汚らわしいデビリッシュと嫌悪感も露わな目で見ていた。
互いに互いを忌むという最悪の出会い方をした我々だったが、
その時、丁度酒場を訪れたハーフエルフの召喚師が同じテーブルについたことによって、
互いの心に根ざした嫌悪感が消失し、喧嘩別れだけは避けられた。
今にして思えば僥倖だった。
その後は三人で迷宮を巡り、共に過ごしていく内に我々は種族を超えた愛を育み、今にまで至った。
「あ、ぅ……ぁん……ふっ…ん」
鋼の女と呼ばれる普段の私と、こうして汚らわしい人間の男の愛撫に悶える今の私が同一人物であるのか、
自分のことであるのに全く確証が持てない。本当に、私は私なのだろうか。
甘い疼きを伝える乳房に目をやると、獣のようにそこにむしゃぶりつき、唾液まみれにしている狂戦士と目が合った。
狂戦士は、私の乳房を美味そうに貪りながらからかうような笑みを見せ、口の動きで語った。
「―――――――――」
この物心ついた時には声が嗄れていた寡黙な狂戦士は、恐らく「気持ちいいだろう」というようなことを言ったつもりなのだろう。
確かにそれは否定できない事実だ。だが、素直に認めてやるのは癪だった。
それに、喋るための口の動きでより一層の快楽へと導かれたことで、意味のあることを喋るのも困難だった。
ならば、口にせず、言葉に出さず、態度だけでそれとなく示せばいい。
「んっ……くぅ…っ…!」
私は漏れ出そうな声を押さえつつ、狂戦士から顔を背けた。
果たしてこれで伝わっただろうか。少しだけ不安になる。
いや、伝わっていて欲しい。私が初めて身を任せ、唯一肌に触れさせた男が、私の気持ちを察せないなどあってはならない。
果たして、私の内心の懇願に応えるように、狂戦士の口の動きが激しいものになった。
激しく、それでいて私の敏感な所、私が触れて欲しいと思う場所ばかりを的確に責めてくる。
「ふぁっ……ひぁ……ん……」
狂戦士は、見事に期待に応えてくれた。そのことに安堵を覚え、狂戦士に向けて自然と微笑みを浮かべそうになった
自分が気恥ずかしくなり、内心で慌てながら視線を別の場所に逃がす。
と、私の真横に寝転がる、まだ少女と言ってもいい華奢な体躯の召喚師が物足りなさそうな表情を浮かべているのが視界に写った。
「あの、私も……」
彼女は狂戦士に身を擦り寄らせ、小さな舌先で彼の逞しい胸板を繊細な動きで何度も何度も舐め上げ始めた。
「…っ…待て……!」
召喚師の切なげな求めに応じた狂戦士が顔を上げようと、私の乳房から顔を離そうとする気配を感じ取り、
私は慌ててその後頭部に腕を回し、恥も外聞もなく必死で抱き止めた。
彼女と私でこの男を共有しているのは納得済みとはいえ、今は私の番だ。今だけは、私の男だ。邪魔をされたくない。
「んっ……はぁ……」
窒息しそうになってもがく狂戦士の動きが、私の肌と擦れ合う彼の肉体の感触が、私に非常な悦びを伝えてくる。
「―――――――――!」
しかし、所詮は後衛職である私が、忍者、君主、侍をも超える最強の前衛職をいつまでも押さえられるはずがない。
狂戦士は必死にもがいて私の抱擁を抜け出し、自由になった口で空気を求めている。
「待って……まだ、満足、していない。お願い……お前が欲しいのだ……」
信じられない。これが私なのか。私の声なのか。
そう思ってしまうくらいに甘えきった声で狂戦士に懇願し、肌を擦り付けて誘惑し、
既に女を貫く用意を万端整え、先端から先走りの液を垂らす剛直をそっと握り、扱き立てたくなるのを自制して優しく撫で回した。
太く硬く熱く逞しい剛直は触れた瞬間にびくりと震えたが、狂戦士は心地よさそうな吐息を漏らしながら
私の愛撫を受け入れ、返礼とばかりに私の大切な所へと、たった一人の男に捧げるためにある場所へと、
逞しい手を伸ばしてくる。
無骨な指が、こちらも既に準備万端の女陰に触れる。
触れた部分に微かな圧力が感じられ、指がゆっくりと中に侵入しようてしているのがわかった。
「―――?」
しかし私はその手を可能な限りに優しい手つきで押し留め、訝る狂戦士の男根を撫で上げる。
「もう、余計な前戯は……不要だ……早く、欲しいのだ……」
普段ならば絶対に言えないようなことを言って、私は狂戦士を求めた。
狂戦士は小さく微笑んで頷くと身体をずらし、逞しい男根を私の女陰に押し当ててきた。
待ち望んでいたものが手に入る悦びとそれがもたらす快楽への期待に身体が火照り、女陰がますます潤んでいくのが自覚できた。
「駄目です!」
「――――――!」
入り口を押し広げられようとしているのを感じた瞬間のことだった。
「何を、する……!」
鋭い制止の声と共に、私の欠落を埋めるはずの男根が横から伸ばされた繊手に握られ、前進を阻まれていた。
得られるはずのものが手に入らないという喪失感、早く快楽の絶頂に達したいという焦燥感が心中に生まれる。
「お姉さん、狡いです……」
私を満たすはずだった愛しい男根を横取りして愛撫を深める召喚師が、拗ねたように唇を尖らせて言う。
「何がだ……」
「だって……この間、私が寝てる間にお兄さんとえっちしてたでしょう……狡いです。お姉さんだけ」
「いや、それは……」
「…………」
以前、こっそりと二回戦を始めたことは隠し通すことができたと思っていたが、どうも認識が甘かったらしい。
私と顔を見合わせる狂戦士はばつの悪そうな表情を浮かべており、彼の深い瞳の中に写る私も同様だった。
「ねえ、私もお兄さんとえっちしたいんです……」
私達の動揺を看破した召喚師が、甘えるような声音で私達に擦り寄ってきた。
「――――――」
狂戦士の唇の動きを読むに、「どうにかできないか」と言っているのだろう。
私は二人の視線を受けながら、火照った満たされない身体を持て余しながら、
誰からも文句を言われることなく快楽を貪れる方法を模索した。

「……来い」
答えは出た。こうすればよかったのだ。
「えっ、きゃ……」
私は召喚師の虚を突いて抱き寄せ、狂戦士との間に空けた隙間に彼女の華奢な身体を滑り込ませた。
丁度、私と召喚師が抱き合い、その上から狂戦士が覆い被さるような体勢だ。
「皆で楽しもう……これでいいな?」
「えっ、み、みんなって……きゃうっ!」
もう今すぐにでも淫欲に溺れたい私は、召喚師の返事を待たずに彼女の身体に手と舌を這わせた。
手触りのいい瑞々しい肌を撫で回し、小さく引き締まった尻たぶを揉み、私の淫らなそれとは違う
清楚な乳首に彩られた未熟な乳房に私のそれを擦り付け、中途半端に尖った耳に舌を這わせ、
既に充分に塗れた互いの女陰を合わせ、陰核同士をつつき合い、脚を絡めて纏めて開き、
剛直をいきり立たせて見守る狂戦士に女の聖域を見せ付ける。
「おね、さん……!駄目、そこ、駄目ぇぇっ……!あっ、あっ、は、入って、そん……いきな…ぁ…んっ」
私の手から逃れるように身を捩じらせていた召喚師だったが、
突然目を見開いて高らかな声を上げたかと思うと、力を抜いて私の愛撫に身を委ねてきた。
何があったかは全て見えていた。
男根を極限までいきり立たせていた狂戦士が、おもむろに召喚師の腿を掴み、その剛直を突き入れたのだ。
一息に奥まで貫かれたらしい召喚師の体重と、狂戦士が腰を打ち付ける衝撃が私にはっきりと伝わってくる。
まるで、二人同時に犯されているような錯覚すら覚える。
「あっ、ああっ、ひぅんっ、おにい、さ、んっ…!」
「んっ、くっ、こ、こら、そこは、っ、あ…っ…!」
自らも腰を振って男根を貪る召喚師は、狂戦士の突きに耐えるためか私にしがみつき、
私の乳房に顔を埋めて指、掌、唇、歯、舌などを駆使した激しい愛撫を加えてくる。
凄まじい快楽の嵐だったが、しかし決定的に物足りない。生物の雌としての本能が満たされないからだ。
胸が激しく嬲られれば嬲られるほど内にこもった欲求が高まり、女陰が疼き出す。
「あっ、ぬ、抜いちゃ、やぁっ……!」
そう思っていたら、召喚師が悲鳴のような喘ぎを漏らしたと思ったら、その瞬間、私の全身を至上の快楽が駆け抜けた。
「あっ、あぁぁぁっ!」
私の女陰は、召喚師の愛液にまみれ狂戦士の先走りを垂らす剛直によって貫かれたのだった。
前置きもなしに貫かれる快楽というのは病み付きになりかねないほど強烈なものだった。
召喚師が突然力を抜いて快楽に身を委ね始めたのも、今こうして体験すれば理解できる。
最奥までを満たされ、ゆっくりと内壁を擦り上げられ、激しく入り口を押し広げられ、私は快楽に咽び泣いた。
「やっぱ、り、お姉さ、ん、狡いで、す……」
「あっ、こ、こらっ、や、やめっ、やぁ、あっ!」
息も絶え絶えといった様子ながらも恨めしげな召喚師が、私の胸や陰核に手を伸ばして嬲り始める。
求めていた男根に内部を満たされ、召喚師の愛撫に外部を満たされ、私は何も考えられずに
ただひたすらに与えられる刺激を甘受し、私に抱き竦められるようになっている召喚師と、
その上に覆い被さるような体位に移行した狂戦士の肉体にしがみつくだけだった。
「あっ、そ、そんなっ、二人がかりでなんてっ、あっ、ぅんっ……!」
「きゃっ、あ、も、もっと優しくぅぅっ……!」
ふと気がつくと、私と召喚師の間をまさぐる腕が二本増えていた。
狂戦士が逞しい腕を我々の間に差し込み、相手構わず触れた部分を弄り回しているのだ。
力強い腰の動きに合わせて内部を抉る硬く逞しい男根、乳房を揉みしだく大きな掌、敏感な部分を弄る指先。
それらがもたらす快楽によって、私は絶頂への道を上り詰めつつあった。
「あっ……そんなっ、何でぇっ……!」
達しようとした瞬間、引き抜かれた。
しっかりとタイミングを見極めていたのは間違いないというほど的確に、
私が絶頂に達しようとしたその瞬間に愛しい剛直は私の中から出て行ってしまった。
行き場を失った快楽を持て余し、火照った身体が切なくなる。
先ほど同じようなことをされた召喚師の気持ちが理解できた。
「あっ、いいっ、いいですぅっ、お兄さぁんっ!」
そうして、今度は召喚師の中に男根が潜り込む。
「うぁっ、あっ、くぅっ、もっと、もっとだっ……!」
しばらく召喚師を貫いていたかと思うと、今度は私の中を抉り始める。
私達は随分と長い時間を、交互に犯されて過ごしたように思う。
しかし、どれだけ長い淫欲の時間も必ず終わりがくる。
それは狂戦士の剛直が私を貫いていた時のことだった。
突然、中を擦っていた男根がびくびくと震え出し、勢いよく引き抜かれた。
「あっ、抜くなぁ……中で、中で出していい……!」
中で出して欲しいなどとは恥ずかしくて言えない。これが私にできる最大の懇願だった。
だが狂戦士は私の言葉など気にした風も見せずに召喚師の腿に手をかけた。
「あっ……」
やはり私よりもこの小娘の方がいいのか。そう思った時、私は自分の予想が外れたことを悟った。
男根は召喚師を貫くでも、その場で扱き立てて私達に白濁したシャワーを浴びせるでもなく、
私と召喚師の女陰の合わせ目を貫いたのだった。
「ひぃんっ、おにい、さ、ああっ、そこ、もっと、もっと擦ってくださひぃぃっ!」
「うぁぁっ、いい、いいぞ、あっ、うぅっ…っ…!」
三人分の体液にまみれて滑る剛直が、私と召喚師の粘膜と陰核、そして腿や下腹を刺激し、
二人同時に犯されているという、腿や下腹を卑猥な男根で嬲られているという事実が私達を昂ぶらせる。
「お、ねえさんっ……!」
「…ぅっ、わ、わかって、いる…ぁひっ!」
私と召喚師はしっかりと互いの身体を絡め合い、腿と腿、女陰と女陰、腹と腹をぴっちりと合わせて
一個の巨大な女陰となり、愛しい男の男根を締め付けた。
「―――――――――!」
「あっ、ああぁぁぁぁっ!」
「いっ、いぁぁっ、あんっ、ひぁぁぁっ……!」
狂戦士が声にならない声を上げて痙攣すると同時に、私達も高らかな嬌声を上げて悶え狂い、絶頂に達した。
互いの女陰から吹き出る飛沫と、腹の間に吐き出された大量の白濁液の灼熱を感じながら、私と召喚師は悶え続けた。
「あっ、こんなに……」
「本当だ……」
「勿体無い……です」
「そう、だな……」
そうしてしばらく身体を重ねて熱を分かち合った後、
私達は愛しい狂戦士の子種にまみれた互いの身体を見つめ合い、
どちらからともなく互いの身体をまさぐり合い、舌を這わせ始めた。
微かな甘味さえ伴っているようにさえ思える白濁した 粘液を舌先で舐め取り、
互いに見せ合うようにして口の中で転がしてよく味わい、時にそのまま飲み込み、
時に互いの口内へと流し込んでは舌を絡めて撹拌し、互いの唾液との混合液を飲ませ合う。
ふと気づけば、もう私と召喚師の全身は一点の例外もなく互いの唾液にまみれていた。
今はただ、互いに舌を絡め合い、身体を弄り合っているだけだった。
最早、愛しい子種はどこにも見当たらなかった。
いや。
あった。たった今、発見した。ふと見れば召喚師も同じものを見つけたようだ。
一瞬だけ視線が交差し、互いの思惑を確認し合う。もう我々は互いを愛撫し合った同志ではなく、
一つの獲物を奪い合う二匹の雌獣だった。
私達はほとんど同時に獲物を、私達の愛液と白濁液にまみれた、未だに天を目指して屹立する男根を目指して動いた。

「ふふふっ!」
「うう……やっぱりお姉さんは狡いですぅ……」
勝利したのは私だった。私の方が先に獲物にむしゃぶりつき、召喚師は横で指を銜えているのみだった。
肉体的な能力はハーフエルフである召喚師よりもデビリッシュである私の方が上なのだから当然だ。
「お前は何もしなくていいぞ。さ、横になれ」
先に男根を清める権利を勝ち取った私は狂戦士を横たえ、その逞しい身体を撫でながらゆっくりと股間に顔を寄せた。
それが私達を貫いたという証でもある愛液と子種の混合液にまみれた剛直は、愛しい男の最も濃密な匂いを放って
私の嗅覚を刺激する。私は女陰が再び潤い始めるのを自覚しながら、硬く立ち上がった男根に舌を這わせてじっくりと味わう。
「――――――!」
私の舌が触れるたびに狂戦士の肉体が震えるが、それも当然のこと。この男が私達の身体の全てを把握しているのと同様に、
私達もまたこの男の身体の全てを把握している。弱点を責めるくらいは造作もない。
生臭い、しかし私にとっては至上の美味である体液の混合液をゆっくりと舐め取っていく。
表面を覆う体液を舐め取った後は、今度はその大きな先端を口に含み、下から扱き立てながら中に残った子種を吸い上げる。
舌で先端を舐め、舌先を亀裂に差込み、きつく吸い上げるたびに口内の剛直が震える。
見ている方が嬉しくなるくらいに私の口を楽しんでくれているようなので、もう少しサービスをしてやることに決めた。
男達の欲情を挽きつけて止まない乳房を男根に押し付け、唾液のぬめりを利用して挟んでやったのだ。
私の柔らかい乳房が硬い男根によって変形していく様はとても淫らで、谷間から頭を出すに留まらず、私の口に触れ、
入り込もうとしてくるほどに怒張した剛直には欲情を超えた愛情すら感じる。
そのようにして先ほどの残滓を完全に吸い出した後、物足りなさそうに震える男根から口を離し、しばしの間、味を堪能する。
即座に飲み込むような無作法はせず、口の中で転がして味わい、少しずつ少しずつ、極上のワインにするように飲み干していく。
「お姉さん……私にもくださいよぉ……」
半分ほどを飲み終えたところで、横で指を銜えてみていた召喚師が遠慮がちに見てくる。
このまま飲み干してもいいが、少しくらい分けてやっても問題はないだろうと思い、頷いてやった。
「ありがとうございますぅ……ん、むぅ、おいし、ですぅ……はぅ……」
私達はどちらからともなく再び唇を合わせ、愛しい子種を分かち合った。
「んふぁ……ああ、お前のことを放っておいて悪かったな」
わざとゆっくり子種を受け渡し、その様子を見せ付けて欲望を煽ろうという作戦は成功した。
私達の視線の先にある剛直は、私達の媚態を受けて先ほどにも増して昂ぶっていた。
「お兄さん……たっぷりご奉仕してあげますね」
頬を染めながら言った召喚師が大の字になった狂戦士の脚の間に跪き、まるで奴隷が主人にするような
恭しさで男根を手に取り、根元から先端へと舌を這わせ、先端にキスを繰り返してはまた根元までを舐めていく。
根元に達した舌はそこで止まることなく、そのまま見るからに大量かつ濃厚な子種の詰まっていそうな陰嚢へと達する。
「―――――――――!」
陰嚢を小さな愛らしい口が頬張り、口内で転がし始めると、狂戦士は声にならない声を上げながら身体をひくつかせた。
それを見て満足そうな笑みを浮かべた召喚師は、自らの女陰に手を伸ばし、奉仕を続けながら自らの快楽を貪っている。

いけない。見とれている場合ではなかった。このままでは私が奉仕する余地がなくなってしまう。
私は慌てて動き出した。
私は、丁度女陰が狂戦士の顔に接するよう、逆さまに彼に覆い被さった。
「奉仕されるばかりでは退屈だろう……だから、な、私にも、して欲しい」
狂戦士の顔を両腿で挟むようにし、彼に促した。
「んぁっ……!」
彼も心得たもので、私の女陰に顔を押し付け、無骨な指で押し広げるようにしながら舌を中に潜り込ませてくる。
硬い男根とは違う、柔らかな舌が敏感な所ばかりを撫で回していく感触に、背筋が震えるような快感を覚える。
だが、私もただ黙ってやられているだけでは無論ない。
先ほどから召喚師が陰嚢を丹念に清めているところに顔を寄せ、彼女が私のために残しておいてくれた部分、
つまり最大のご馳走である男根を口に含む。この男のは大きすぎて口に入りきらないが、先端を口に含むくらいは簡単だ。
「はむっ、むぅ、んぅ……」
「はっ、はぁ、むぁ、ん……」
私達は獣が餌を貪るように狂戦士の男根にかぶりつき、舐り回し、肌を擦り寄らせた。
また、私の場合は狂戦士に奉仕するだけではなく、彼の奉仕を受けてもいた。
いくら舐め取られても決して乾くことのない愛液が彼の顔を汚し、彼の男根から染み出す先走りが私の顔を汚す。
ただ黙々と奉仕し、快楽を貪り続けたが、どれほど心地よい時間にもやはり終わりというものは厳然としている。
「あぁぁっ!」
最初に、召喚師が達した。達しながら、最後の力で快感として受け取られるぎりぎりの強さで陰嚢と睾丸を甘噛みする。
「くぁぁっ、うぅっ………!」
続いて、私が達した。達しながら、より多くを貪るために女陰を狂戦士に押し付け、より多くを与えるために男根を強烈に吸い上げる。
「―――――――――!」
最後に、狂戦士が達した。達しながら、私の女陰を吸い続け、男根を突き上げて迸る灼熱の子種を私の喉奥に流し込もうとしてくる。
「んむっ、ふぁはっ、多くて、おいし…むぅ…」
ゼリーのような粘りを持つ非常に濃い白濁液は、人間としては有り得ないほど量が多かったが、全く苦にならない。
私にとっては世界で最も美味な飲み物の一つであるそれを、喉を鳴らして飲み干していく。流石にゆっくりと堪能する暇はないが、
口内で震える男根からは次から次へと泉の如くに湧き出てくるので、結果として長く味わうことができた。
「お姉さん、私にもぉ……」
「あっ……」
「ふぁあ、おいひぃれふぅ……」
幸せな気分を邪魔してくれたのは、召喚師だ。
私が子種を堪能しているところにいきなり手を伸ばして男根を掴み、
子種を吐き出し続けるそれをそのまま自分の口へと運んでしまう。
口から口への移動の最中にも白濁液は吐き出されて私達の顔を汚したが、
それはただただ愛しい男の子種を肌に浴びる快楽をもたらすだけだから問題はない。
問題は、私が飲んでいたものを取られたことだ。
「うふぅ……あっ、取らないでくださいよぉ」
「お前が取ったのだろうが」
結局、二人で取り合うことになった。
奪い合いの対象となっている当の狂戦士はと言えば、私達の様子を嬉しそうに見ているだけだった。

           *           *           *

「……お前のせいでほとんど飲めなかったではないか」
「お姉さんのせいです!」
私達は互いの顔を彩る狂戦士の子種を舐め合ってからというもの、こうして言い争っていた。
口に含む前に取り上げられては、飲むことなどできずに顔にかかるに決まっている。
そのことを承知していながらもこういう結果になってしまったのは、全て召喚師が我儘なのと、
狂戦士がどちらに飲ませるかを決めなかったせいだ。私に責任はない。
しかし、済んだことを言い合っても仕方がないのもまた事実。
私は追求する相手を変えることにした。
「おい、まだ出るだろう?」
流石に二度目の射精を終えて力を失いつつあるが、それでも並みの男を超える大きさを
保っている狂戦士の男根を撫で上げ、狂戦士の胸元を指先で撫で上げる。
喋ることのできない狂戦士は、ただ私達に向けて微笑み、頷いた。
「よし、ではもっと楽しもう」
「今度は私が先ですからね、お姉さん!」
「馬鹿を言うな。早い者勝ちだ」
「うう、酷いですぅ……」
私達も狂戦士に微笑を返し、我先にと彼の身体にむしゃぶりついた。
まだ夜は始まったばかりだ。夜明けまではまだ時間がかなりあるし、体力も充分だ。
また、もし体力が尽きたとしても、魔法や薬でいくらでも回復が可能だ。

もっと、もっと楽しもう。私がたった一人愛した男よ。