「ふぅ……流石に……ここまで続けると辛いものが、ある……」
腰そのものを突き込んでいるように錯覚してしまうほどに男根を深く突き入れて腰と尻とを密着させたまま続けた長い射精を終えて、
私は深く息を吐き出した。常人どころか熟練の冒険者でも疲労のあまり動けなくなるだろう量の精を吐き出して、流石の私も随分と消耗してしまった。
このまま繋がっていてもどうにもできないので、すっかり力を失ってだらしなく伸びた男根を、果ててなお蠢動し続ける魔性の蜜穴からゆっくりと引き抜いた。
私に向かって尻を掲げたまま倒れ伏しているサキュバスが、切なげな吐息を吐き出した。
「んっ……ねぇ……もう、終わりなの……?」
疲れたのかぐったりとしているサキュバスは、淫香を放つ蜜穴からスライムのような粘度を持つ白濁した淫液を大量に溢れ出させながらも扇情的な視線を私に向けてくる。
更に多くを求めているらしく、湯気が立つほどに蕩けた淫花を見せ付けるようにして尻を振る。
「貴方なら……まだ出せるでしょう?……それとも、私にはもう飽きちゃった……?」
私が黙ったままでいることに不安を覚えたのか、それとも萎えきった男根に失望したのか、
サキュバスは今にも泣き出しそうな何とも言えない表情を浮かべている。
男を篭絡する演技かもしれないとはいえ、罪悪感を覚えてしまう。
「少し、待っていろ……今、力を回復させる……」
「もう、早くしてよね……」
私は僧侶系呪文で最も重要であると言っても過言ではない、マディの詠唱を始めた。
魔城突入時には城主の許に辿り着く前に使い果たすことすら懸念していたのに、その第一回目をまさか
こんな状況で使うことになるとは我ながら失笑物ではあったが、消耗が深刻なのだから仕方がない。
私はマディを唱えた。
「ちょ、ちょっと、何をしているの……!?」
疲労困憊といった様子のサキュバスの背中に手を置き、そのなだらかな曲線を慈しみの心を持って撫で回す。
「騒ぐな。マディをかけているだけだ」
もともと翼がないのか、それとも翼を消しているのかは知らないが、
金糸のような長髪、白磁の肌、そして玉の汗以外の何物も存在していない綺麗な背中を、
私はマディの力を込めた右手で、父が子を、夫が妻を、男が恋人にするように、優しく丁寧に撫でていく。
うろたえていたサキュバスの顔が安らかなものへと変わり、マディがきちんと効いていることを示す。
「ね、ねぇ、どういうことなの……?」
予想外の事態だったらしく、サキュバスはよたよたと身を起こしながら不安げな眼差しを向けてきた。
「交わっている最中、君はエナジードレインの効果を抑制してくれていたのだろう。
 そうでなければ、手裏剣を身体から離してその守護を失った私が、こうして平然と話ができる状態でいられる道理がない。
 あれだけ濃厚な交わりを行えば、流石の私といえども大量の精気を奪われてしまうだろうからな。
 また、君達にとって最も効率のいい精気の吸収方法である交わりを行った直後であるというのに、
 君がそれほどまでに疲労困憊している道理がない」
私は今、はっきりと眼前のサキュバスへの愛めいたものを感じながら、
不安げであると同時に何かを期待している様子のサキュバスをそっと抱き寄せた。
「あ……で、でも、それは契約を守っただけで……」
抵抗するでもなく、受け入れるでもなく、サキュバスは私の腕の中で何かを堪えているかのような表情を浮かべていた。

「私は知っているのだぞ。サキュバスは、いや、エナジードレインの力を持つ者は、何らかの形で他者と触れ合うだけでも無意識の内に微量の精気を奪い取ってしまうのだということをな。
 交わりともなればこれ以上ないほどに濃密な触れ合いだから、その無意識の吸収量は意識的なエナジードレインにも匹敵することだろう」
手触りのいい髪を撫でながら、腕の中で俯きながら黙って話を聞いているサキュバスに向かって続けた。
「生理現象とも言えるそれは、契約書にある攻撃には当てはまらない。抑えようとして抑えられるものでもないからだ。
 だが、それなのに君はそれを抑えてくれた。私はその誠実さに感動し、マディを唱えたのだ」
私が言い終えても俯いたまま沈黙を続けていたサキュバスが、唐突に何事かを呟いた。
「……何で……」
私が思わず問い返すと、サキュバスはいきなり顔を上げて、私に掴み掛からんばかりの勢いで捲くし立ててきた。
「何でよ! 何でそんなことするのよ! どうしてそんな酷いことをするの!?」
驚くべきことに、顔を上げたサキュバスの悪魔のくせに綺麗な瞳からは、大粒の涙が零れ落ちていた。
なぜ非難されなければならないのか、私には全くわからない。だが、女の涙というのは種族を問わず、心に刺さる。
「私……私、あのまま貴方に抱かれながら、消耗して、死のうと、消滅しようと思っていたのに……何で助けたのよ!」
話の意味が全くわからない。だが、これがわからないままでいてはならない問題だろうことはわかる。
小さな握り拳で胸板を叩きながら泣きじゃくるサキュバスを撫でながら、私は必死に話の内容を咀嚼した。
「この朴念仁、馬鹿、レイバーロード! 女が誠実さだけであんなことまでするわけがないじゃない!」
サキュバスは心に溜めていたものを吐き出すかのように叫ぶ。
遭遇時の艶然たる余裕が想像もできないほどに、今のサキュバスは感情的だった。
不思議と、幼い子供を連想させられる。

「貴方のことが好きだから……! だから、せめて抱かれたまま消滅したかったのよ!」
その叫びは、侍時代に一時期愛用していた虎殺しの槍のような強烈さで私の胸を貫いた。
「それなのに何よ! 誠実さに感動したからですって? そういうのが一番迷惑なのよ
 ……私の覚悟なんてまるで知らないで、私の思惑を台無しにして………!」
サキュバスの私に対する弾劾の形を取った独白は、次のように締めくくられた。
「どうせ、貴方にはわからないでしょうね……貴方みたいな朴念仁に、女心なんてわかるはずがないわ!
 ふん、貴方なんかに惚れた私が馬鹿だったのよ……初めての男だからって、いつまでも引き摺っている私が……」
語尾は不明瞭な小声だったが、何となく言いたいことは理解できた。
言い終えたのとほぼ同時に私の胸に顔を埋め、今は静かに嗚咽しているサキュバスの今この時だけでも
触れていたいという思いが、背中に回された手に籠もる力から伝わってくる。
「……おい」
背中と頭を撫でながらかけた声に、泣きじゃくるサキュバスの肩が鞭で打たれたかのように震える。
「取り敢えず、幾つか質問させて貰う。返事は?」
先ほどの独白の中には、気になることが多すぎた。どれ一つとして、おろそかにしていいことはない。
「……いい、わよ。答えられることには、答えて、あげる」
嗚咽しながらもサキュバスは明瞭な声で返事をしてきたが、まだ気持ちが落ち着いていないのだろう。
官能を煽る仕草など全くなしに、ただ安心感を求めるような態度で肌を合わせてきた。



「私のことが好きだというのは? 初体験の相手のことを引き摺っているとは?」
もしサキュバスが口走った言葉が真実だとしたら、これほど嬉しいことはない。私は既に、この女の虜だった。
「本当のことよ……私は、貴方が好きなの。貴方に処女をあげてから、ずっと……」
そう言って、サキュバスは私にしっかりと抱きついてきた。離すまいとしているかのように、その腕には力が籠もっている。
サキュバスがどうやら私のことを本気で愛してくれているらしいことは喜ぶべき事実だったが、一つ引っ掛かることがあった。
「処女……だと?」
私は三十年間の人生で恋愛らしい恋愛をしたことはなかったから、抱いた女といえばどこの誰とも知れぬ娼婦達くらいだった。
その中にはそこそこ美しい娘が多かったが、それでも眼前のサキュバスに匹敵する者はいなかった。いわんや、処女など。
そこまで考えて、私はふとある少女のことを思い出した。
みすぼらしさの中にも美しさを宿し、貧しさの中でも優しさを失っていなかった少女マリアの顔が、なぜか脳裏に浮かんだのだ。
自分の想像の突飛さに、そしてそれが唯一の正解だと認識している自分がいることに、私は驚愕した。
「まさか……」
記憶と照らし合わせるためにまじまじとその顔を見つめている私に業を煮やしたのか、サキュバスが見事な長髪を掻き上げ、
その妖艶さと清純さを兼ね備えた美貌に不釣合いな地味な髪型を作り出した。
「ねぇ……面影が残っていないかしら……?」
何かを祈るような表情を浮かべながら私を見つめ、サキュバスは審判を待っている。

「そんな……では……あの時の少女は……」
美貌と妖艶さは比べるまでもないほどにかけ離れていたが、瞳の輝きや隠れた健気さ、そして清楚さは
確かにあの時、私が処女を奪った年端もいかない少女のものだった。
「そう、私だったのよ……ねぇ、サキュバスにとっての処女喪失って、どういうことだかわかる?」
 サキュバスは頬を寄せて鼓動を確かめるかのように私の胸に顔を埋めながら、突然に話題を変える。
「……いや、わからない」
サキュバスといえども初体験というものがあるのだから、当然、処女のサキュバスというのがいてもおかしくはない。
しかし、淫蕩な種族であるサキュバスが処女に一体どのような価値を見出すのかというのは、全く心当たりがない。
「インキュバスの筆下ろしもそうだけど、私達にとっては、初体験は本当に大切なことなの」

サキュバスは、いやマリアは彼女らにとっての初体験の意味を語った。
まず、初体験の相手の強さがサキュバスの能力の高さや美貌という名の格式を定めるのだという。
また、その際に相手がどれほどの愛や優しさを持って接してくれるかも、その決定に大きな影響を与えるのだとも。
サキュバスと一括りに呼ばれる者達でも、それぞれの能力には実は大きな個体差があるということも、確かにそれなら納得できる。
「子供の頃の私は貧相だったでしょう?」
そのことに関しては、咄嗟に否定できなかった。
何しろ、栄養が悪かったのか身体は年齢の割りに未発達だったし、服装も貧しさしか感じさせないものだった。
そう思って何も言えずにいたら、マリアが呆れたような表情を浮かべながら、温かく笑った。
「……もう、こういう時はお世辞でも否定しなさいよ」
だが、次の言葉を紡ぐにあたって、急激に表情が曇った。
「綺麗じゃなかったから、魔界でも落ち零れだった。ろくな男が寄ってこないだろうってね。
 落ち零れだったから、私は他のサキュバス達にいじめられていたわ。ほら、私の処女が競売にかけられていたでしょう?
 わかっているとは思うけど、親の薬代っていうのは嘘よ。
 本当は、どこの馬の骨とも知れない下種な男に私の処女を奪わせるための、他のサキュバス達の下種な企みだったの。
 私はもう駄目だと思ったわ。下種な男に乱暴に犯されて落ち零れのサキュバスになって、
 どこの誰ともわからない中途半端な冒険者に殺されるか、魔界の貴族の戯れで殺されるかのどちらかしかない、ってね」
そこまで言い終えて、マリアの表情が急激に変化した。急に晴れやかな表情になったのだ。
しみじみと話を聞いていた私としては面食らうことこの上なかったが、マリアは構わず続けた。
「でも、私を買ったのは貴方だった。
 最初、私はチャンスだと思ったわ。貴方はとても強い人だったから、これであの連中を見返せると思った。
 でも、貴方は強いだけでなくてとても優しかったから、最初は私を抱こうとしなかったわよね。
 結局は私から強引に頼み込んで抱いて貰った……でもね、私が貴方にあそこまで強引に頼んだのは、打算だけじゃなかったのよ。
 誰かに優しい言葉をかけて貰ったのも、誰かに優しく撫でて貰ったのも、あれが初めてだったから……貴方のことを愛してしまったの」
悲惨な身の上話から繋がった愛の告白だったが、不思議と打算めいたものは感じなかった。
全てを明かそうとしているだけだからだろうか。
「……あれから私は強くなったわ。いいえ、貴方に強くして貰った。
 だから私は他のサキュバスを率いる女王みたいなものにもなったし、
 愚かでくだらない他の男の慰み物にされるようなこともなかった……貴方以外のものにはならないと誓ったから、必死で身を守ったわよ。
 でもね、そんなことは無駄だとわかっていたわ。魔界のサキュバスクイーンと人間の男が結ばれるなんて、無理だもの。
 私はこのままジャック・ザ・ラーフィングスラスター……貴方が侍だった頃の二つ名よね……に恋焦がれたまま生きていくんだと思っていた」
マリアは述懐する。

「そんな時にね、この城の話を聞いたのよ。この城を使って人間界に版図を広げようっていうデーモンロードの計略をね。
 知っていたかしら。この城の本当の城主は私じゃなくて、アークデビルとネザーデーモン、それからアークデーモンだったのよ。
 アークデビルとネザーデーモンは貴方が、アークデーモンは私が斃して、デーモンロードの計画を挫いたってことになるわね」
おかしそうにマリアは笑う。しかし、その笑みもすぐに消えた。
「……ねぇ、最後に頼みがあるの……」
縋るような目で私を見、私の手を取る。
「ここの処女も……貰って欲しいの……」
マリアが私の手を導いたその先にあったのは、何と彼女の尻に咲いた菊の蕾だった。
「貴方は、終わったら私を追い返すか、滅ぼすかするんでしょうから……最後の、思い出に……」
マリアが涙を零しながら私の胸に縋り付いてくるのを見て、私は女というのはどうして自己完結したがるのだろうと疑問に思う。
「マリア……何を誤解しているのかは知らないが、私には、君を滅ぼすつもりもなければ、魔界に追い返すつもりもない」
「え……?」
私の言葉が想定の範囲内にあったようで、マリアは呆けたように私の顔を見つめてきた。
「契約を履行するとしたら、私は君にこう言う。私の妻になってくれ、君の故郷が見てみたい、とな」
まさか悪魔を相手に愛の告白をする羽目になるとは思ってもみなかったが、人間に恋する悪魔がいるのだから問題はない。
もしかしたら、ロードとしての力を失ってしまうことになるかもしれないが、
それは一途に私を思い続けたマリアに応えるということの前には、些細な問題であるに過ぎなかった。
「私は君を愛している。少女マリアも、サキュバスクイーンのマリアも」

「……本当……に……? 本当に、私のことを……?」
マリアは大粒の涙を零しながら私の胸に取り縋った。私もその様子に愛しさを覚え、強く抱き締めた。
「そうだ。本当だ……私は君を愛している」
私はマリアに口付け、その柔らかな唇を味わった。乱暴に貪るのではなく、あくまでも優しく愛撫する。
「…ん……嬉しいわ……ねぇ、ちょっといいかしら?」
私の意図を理解してくれたのか優しく舌を絡めてくれていたマリアは、唇を離してから私の顔を悪戯っぽく見上げてきた。
「ここの処女も、ちゃんと貰ってね? あ、大丈夫よ。私達は排泄ってしないから、汚くないわ」
甘えるように囁きながら、菊の蕾を私の手に押し付けてくる。
本来ならば排泄に使う場所を犯すように求められているという興奮が、再び私を昂ぶらせた。
「あら、ここはやる気になってくれたみたいね……。さぁ、来て……」
先ほどまで力を失っていたのが嘘かと思えるほどの角度でいきり立つ男根を見て満足げな表情を浮かべると、
マリアは四つん這いになって尻を掲げ、両の手で尻たぶを開いて自ら慎ましく咲いた菊の窄まりを見せ付ける。
「でも、ここは初めてだから……その、優しくしてね、痛いのは嫌だから……」
自ら掲げた尻を自ら開いているという卑猥な状態で、マリアは恥ずかしそうに、しかしどこか嬉しそうに笑った。
「あ、でも、貴方はいつも優しかったから……今回も大丈夫よね」

私の男根はその淫靡な情景に更にいきり立って先走りを零し始め、私の心はその言葉に更に昂ぶった。
「大丈夫だ、優しくする……!」
そう言いながら豊満な尻の谷間に顔を埋めた私は、舌の根も乾かぬ内に貪るような勢いでその蕾に舌をねじ込んだ。
「んっ、ぬるぬる……するぅ……」
口の周りとマリアの尻を涎で汚しながら、私は舌で清潔に保たれた菊の蕾の中を探索した。
蜜穴の絡みつくようなそれとは違う、締め付けるために締め付ける強烈な締め付けが私の舌に襲いかかってくる。
尻たぶを揉み解すようにして愛撫しつつ、少しずつ緩み始めた蕾の中を舐め解していく。
「何、だか、不思議な、感じ……」
私の愛撫に掲げた尻を揺らして応えながら、マリアは恍惚といった表情で吐息を吐く。
そろそろ頃合だろうと思って舌を抜いて顔を離し、物欲しそうにひくつく菊の蕾を指先で撫でた。
「指を入れて拡げるから、力を抜け。そうしないと痛いぞ」
触れられた瞬間に小さく震えたマリアが頷くのを確認してから、先ほど彼女の胎内から流れ出てきた淫液を
潤滑剤として塗りつけてから、私はゆっくりとその指を蕾に突き立てた。
予想以上の抵抗と締め付けが私の指を襲うが、私は構わずに指を奥までねじ込んだ。
「んっ……はぁっ……!」
中で指を曲げ伸ばしして掻き混ぜてやると、マリアはそのたびに仰け反り、吐息を漏らした。
仰け反る際の白い喉がとても魅力的だったので口付けの衝動を喚起され、私はその白い肌にむしゃぶりついた。
差し込む指の本数を一本ずつ増やして狭い入口を押し拡げながら、唇と喉とを交互に味わう。

「そろそろ、いいみたいだな。ほら、指が四本も入っているぞ」
しばらく弄り続けていると、硬く閉ざされていた蕾も大分花開いてきた。
「んっ、そんなに……入っている、の……?」
蕾を拡げられる快楽に酔っていたらしいマリアは、信じられない、と言った風に嘆息する。
「ああ、本当だ。ほら、四本分の動きだろう?」
「あっ、ほんっ、とうっ、みたい、ねぇっ……!」
少し嬉しくなったので指を激しく蠢かせてみたら、マリアは快楽に咽び泣きながら掲げた尻を振った。
「ねぇっ、もう、いいからっ、入れてっ、貴方のをっ、貴方のを入れてっ……!」
涙を零しながらねだられて無碍にできる男がいようはずもない。
「よし、入れてやるから、力を抜いて全て私に任せろ」
先走りを塗りつけるように尻たぶに擦りつけてから、すっかり硬度を取り戻した男根を蕾に添える。
「痛かったらそう言え。いつでもやめる」
「……いいわ、来て……!」
蕾に込められていた力が抜けたのを確認してから、自分で言うのも何だか恥ずかしいが、太く硬く大きくなった男根を少しずつ押し込んだ。
狭い入口が無慈悲に押し拡げられていく様は、征服欲と嗜虐欲を刺激し、奇妙に背徳的な快楽を私にもたらす。
尻たぶを掴みながらの押し込みによって、亀頭部が完全に中に収められた。
蜜穴とはまた一味も二味も違う締め付けに、これだけで達しかける。
「んっ、痛っ……あっ、裂けちゃうっ……!」
だが、マリアが悲鳴を上げ始めたことで、辛うじてその衝動に耐えることができた。

「やめるか?」
正直なところを言えば、このままやめたら私自身治まりがつかないのだが、ここはマリアの身体の方が大事だった。
「ゆっくり、やれば……大丈夫、だと、思う……」
相当な激痛を感じているに違いないマリアは、健気にもそんなことを言ってくれた。
ここまで言われたならば、その信頼と要求に応えるのが男としての義務であるように思う。
「わかった。しっかりと力を抜くんだ。そうすれば、痛みも引くはずだ……」
異物を押し出そうとする強烈な締め付けに今すぐにでも最奥まで貫きたくなるが、
その衝動を堪えてゆっくりと男根を蕾に埋めていく。
「あっ、そこ、何か、っ、気持ちいいっ……!」
男根が半ばまで突き立てられた時、マリアは痛みとは違う叫びを上げた。
どうやら、性感帯に男根が当たったらしい。押し戻そうとしていた力が急激に抜け、きつい蕾が花開いた。
あまりにも急な脱力のおかげで、押し戻そうとする動きに抵抗するために込めていた力が行き場を失い、
勢い余って男根が根元まで一息に挿入されてしまう。
凄まじい圧力と熱とに、私はそれだけで達した。
衝動を堪えきれずにマリアの尻たぶを全力で掴み、思い切り男根を突き込んでしまった。

「あっ、あぁぁっ……! 深いっ、深いよぉっ……! あっ、熱いのがっ、出てるっ、出てるぅっ……!」
苦痛の声が上がることを覚悟していたが、幸いにしてマリアは既に肛腔を犯される悦びに目覚めたようで、
高らかな嬌声を上げて背筋を反り返らせるのみだった。
「いいっ、熱いのがっ、あぁっ……! 動いてっ、動いてよぉっ……!」
精を注ぎ続けたまま動かない私にもどかしいものを感じたのか、マリアは背筋を反り返らせたまま激しく尻を振り回した。
「あっ、ぐぅぅぅっ……」
達したばかりで敏感になっている男根を刺激され、私は情けなくも悲鳴を上げた。
これではどちらが犯しているのかわからない。だが、どうしようもない。
私はただただ、マリアが求める通りに腰を叩きつけるだけだった。
蜜穴がもたらす包み込まれるような快感とは違う、強制的に魂を揺さ振るような暴力的な快感がもたらされる。
常に達し続けているかのような凄まじくも素晴らしい快楽の中で、私は引き締まった尻たぶに指が食い込むほどの強さで掴み、
汗でぬめる肌の滑らかさを楽しみ、マリアが上げる嬌声と肉同士がぶつかる感触と音に興奮し、
食い千切られそうな締め付けに悲鳴交じりの嬌声を上げながら、マリアを犯し、マリアに犯され続けた。
忘我の境地に至ったまま、時間だけが過ぎていく――



部屋全体が一つの寝台であるというとんでもない寝室の中。
「あっ、そこっ、あぅっ、吸ってっ、もっとぉっ……!」
私の顔面に騎乗した十二歳の少女が、未熟な秘裂から湧き出す蜜を啜られて嬌声を上げる。
もっと強い刺激が欲しいのか、私の頭を両手で掴み、肉の薄い腿で私の頬を挟み込んで
長期にわたる刺激ですっかり蕩けきった蜜穴を私の口に押し付ける。
「いっ、いいっ、あっ、硬くてっ、素敵ぃっ、あんっ、ひっぃぃっ!」
私の腰に跨った十六歳の少女が、熟す寸前の淫花に私の硬くそそり立った男根を根元まで受け入れて、盛んに腰を振っている。
どこまでも深くに受け入れては何とかして私の精を搾り取ろうとしているようだが、まだまだ甘い。
「あっ、あぁぁっ、あひぃぃっ、そんっ、そんなに吸っちゃ駄目ぇっ……!
 パパっ、それっ、よすぎるよぉっ! あっ、あぁぁっ……!」
陰核を弄りながら啜ってやると顔面騎乗していた少女が達し、蜜穴から大量の蜜を噴き出しながら私の顔に倒れ込む。
「ひぃあっ、あっ、あっ、凄っ、凄いっ、ぃっ、あぁっ、そんなっ、お父様っ、激しっ、過ぎるぅぅぅっ……!」
跨って男根を受け入れていた少女の腰を掴んで私のペースで突き上げると、最後の抵抗とばかりに
凄まじい締め付けを行いながら達し、私の胸に倒れ込んでくる。
当然、その締め付けに抵抗する意味もないので私もタイミングを合わせて達し、熱く滾った精液を少女の胎内に吐き出した。
「……はぁ、ん……熱いのがぁ……ん……」
少女は鼻にかかった甘い声を出しながら、私の胸に頬を摺り寄せてくる。
「パパっ、次は私の番だよ!」
十二歳の少女が私の頬にキスして甘えてくる。
二人は私の実の娘だった。母親はもちろん、今も私の子を妊娠中のサキュバスクイーン・マリアだ。
あれから私達は、浅ましいことにマディを使い果たすまで交わり続けた。
そして、互いに精根尽き果ててからはしばし休み、その後、彼女の故郷である魔界に向かい、
彼女が勢力を持つ地に至ってからはその地の支配を磐石のものとするべく刃を振るい、現在に至る。
現在の私はダークロードとして悪魔達に崇められており、
かつてはマリアによって統治されていた多数の淫魔と少数の悪魔達で構成された魔界の王国を治めているのだったが、
その実態は見ての通りである。
デーモンロード、マイルフィック、フライプリミアー、デス、トライアス、ノブナガといった魔界の強豪達とも人間の身で
互角に渡り合った実力は健在なれど、その剣技の冴えを見せ付ける機会が一向にやってこないのだ。
私がしていることといえば、妻であるマリアに始まり、彼女の盟友、部下、更には彼女らがこの三十年の間に産み落とした数多の子供達、
そしてそれらとの間に生まれた孫達と四六時中交わり続けることだけだった。
しかし、多くの女を好きなように犯しても誰からも文句を言われない生活というのは理想と言うべきかもしれない。
その辺りをどう捉えるかで私も昔は悩んだものだが、今となってはいかに楽しむかに主眼を置いている。

「わかったわかった。さぁ、脚を開いて仰向けになりなさい、アリシア。お父様が遊んであげるから」
「はーい。一杯気持ちよくしてね!」
既に蕩けきった淫花を見せ付けるように開脚しながら、アリシアが私を満面の笑顔で手招きする。
母親譲りの幼いながらも淫蕩な美貌に男根が激しく昂ぶる。
いざ挑まんとしたその瞬間、背後から最も愛する女の声が聞こえてきた。
「ねぇ、貴方……人間界で貴方に関する面白い話があるのだけど、ご存知かしら?」
何人目になるかは最早わからない私の子を孕んだマリアが、大きく膨れた腹を愛しそうに撫でている。
「いや、知らんが。どういう話なのか、聞かせてくれないか」
人間界で私に関する話とは何だろうか。
私に関する伝承歌ならば既に聞いたし、私が魔道に堕ちたという誹謗中傷も甚だしい憶測も聞いた。今度は何だろうか。
「いいわ。教えてあげる。かつて貴方が就いていた侍と、今貴方が名乗っている君主。
 この二つの職業で魔道に堕ちた者を、それぞれラーフィングスラスター、レイバーロードと呼ぶようになったらしいわ」
何と理不尽な話なのか。
私がラーフィングスラスターと呼ばれたのはどんな苦境でも笑顔を絶やさなかったからだし、
レイバーロードと呼ばれていたのは正義が廃れた時代に正義を通したからだ。
決して、悪評ではなかったはずだ。それなのに、その誇り高い二つ名を堕落者の称号として定めるとは。
「それは捨て置けん話だな」
私は堕落したのではない。道を踏み外したのでもない。
私は自分の意思でこれまでとは異なる道を見つけ、躊躇うことなく自発的に足を踏み入れたのだ。
他者の誘惑に打ち勝つことができず、自らの弱い意志に負けて道を踏み外した者達とは根本からして違う。
「そうでしょうね。そう思ったから、貴方に話したのよ。だから、貴方がお裁きなさいな」
マリアはずっと私だけを見てきたというだけあって、実に私のことをわかってくれている。
夫に尽くし、夫を理解し、夫を喜ばせる。誠に得がたい妻である。
「……資格なくラーフィングスラスターを名乗る者には狂気の哄笑を、
 資格なくレイバーロードを名乗る者には内面に相応しく醜悪な獣人としての生を、
 それぞれに与えようではないか。それこそが弱さの報いよ」
それだけの試練に打ち勝つことができて初めてその二つ名を名乗れる。
それくらいのものでなくては、かつて私をその二つ名で讃えた者達に申し訳が立たないのだ。
「わかったわ、ジャック・ザ・ダークロード。
 マリア・ザ・サキュバスクイーンとの連名で命令書を書いて、貴方の下に集った全ての悪魔を動員して貴方のお望み通りに取り計らうわ……」
淫靡な笑みを浮かべたマリアは淫液に塗れて恍惚としている娘達の一人に歩み寄り、命令書の作成を命じた。

「ねぇ、このところ、ご無沙汰だったわよね……? どうかしら、私のお尻を犯してみない?」
膨れた腹を抱えて大儀そうに私に擦り寄りながら、マリアは出会った時にそうしたように私の手を取り、菊の蕾へと導いた。
「ここなら乱暴にしない限りは赤ちゃんにも影響がないわ……っていう話は前にもしたわね」
妊娠時特有の色香を振り撒きながら、マリアが淫らに尻を振って私を誘惑する。
私の答えは既に決まっていた。
「来い、マリア。加減がしにくいから、自分で入れてくれ」
黙って私を待っていたアリシアに内心で謝りながら身体の向きを変え、マリアに向かって胡坐をかいて屹立した男根を示す。
「いいわよ。それじゃあ、ゆっくりと楽しみましょうね……んっ、あぁっ……!」
腹を守りながら私の膝を跨ぎ、男根に繊手を添えて固定すると、マリアは既に充分に解れた蕾へと硬い男根を受け入れた。
暴力的ではあるがきちんと制御された締め付けに襲われ、私は半ば恍惚となりながら緩やかに腰を動かした。
「パパ……酷いよぉ……お股が熱いのぉ……」
「お父様はね、お母様が一番お好きなのよ。さ、いらっしゃい。お姉様が慰めてあげる」
「えーんっ、お姉ちゃぁん……!」
先ほど私の相手をしていた二人が火照った肉体を鎮め合う淫らな音をBGMに、私とマリアも互いに互いを求め合った。