忍者が尼僧達を陵辱しているのとほぼ同時刻。
狂王の試練場地下一階マーフィーズゴーストの部屋の前に3つの人影があった。
がっしりとしたドワーフが二人と痩躯のエルフが一人、車座になっている。
「しかし、儂らを呼び出してどういうつもりなんじゃ?」
神々しい聖衣……聖なる鎧とも呼ばれる衣を纏ったドワーフが、エルフの若者に訝しげな視線を送る。
ドワーフの年齢はわかりにくいが、ドワーフを見慣れた者には彼が初老だということがわかるだろう。
聖なる鎧を装備しているということは、この老ドワーフは君主だった。
「そうだぞ。俺達は今日で引退だってのに、何で最後の日にこんなとこに来なきゃならん?
 老いぼれはマーフィと遊んでろってことか?」
やや語調を強めて同調するもう片方のドワーフは、刀を腰に提げていることから侍であるとわかる。
こちらもやはり、年老いていた。
「まぁまぁ、落ち着いてくださいって。もうちょっとだけ待ってくださいよ」
それに対してにこやかに応じるエルフの男は、一人だけ歳若かった。
年齢は高く見積もっても30に届かないだろう。
鎖帷子とフレイルくらいしか装備していない所を見ると、エルフは僧侶ではなく司教なのだろう。
僧侶ならばもう少しマシな装備をするものだ。
「一体、どれだけ待たせるつもりかと訊いておるんじゃがな」
面白くもなさそうに老君主が司教をねめつける。
「俺達は今日で引退なんだからな。十階でヴァンパイアロードでも犯って遊ぶならともかく、
 何だってこんな浅い階でお喋りなんかしなくちゃならんのだ」
老侍は更に刺々しい。
彼らと今はここにいないもう一人の仲間はトレボーの城塞都市で最も強力な悪のパーティだったが、
それも今日で解散となる。
理由は老君主と老侍が体力の衰えを理由に引退することが決まったからだった。
君主と侍は、その最後の日をマーフィの部屋の前で過ごさせられていることに強い不満を感じているのだ。
「ですから、もう少し待ってくださいよ。ね、ほら、短気は損気と言いますし」
エルフ司教は肩幅が自分の二倍もありそうな侍を宥めながら、一人で四階に向かった仲間を待ち続けている。
どうせあの好色な、悪という言葉を擬人化したような男のことだから、今頃は一人でお楽しみの真っ最中だろう。



「誰だ!?」
唐突に君主と侍が怒号を上げると立ち上がり、
それぞれの得物を構えて油断なく広間の隅の暗がりを睨んだ。
エルフ司教もそれに続いて二人の後ろに下がり、万一のことを考えて呪文詠唱の準備をする。
余所見をしながらグレーターデーモンを絞め殺せる二人がまともに構えるということは、相当な強敵が現れたということだった。
とても油断などできはしない。
「おう、おやっさんとモヤシエルフ。遅くなって悪かったな
 ……っておいおい。そんな怖い顔するなよ」
下卑た笑みを浮かべて暗がりから顔を出したのは、馬鹿丸出しの褌一丁の逞しい男だった。
男は二人の全裸の女と一個の首なし死体を抱えて、三人に近づいてくる。
「まったく、気配を消したりわざわざ暗がりに現れたり、本当に君は悪戯好きですね」
隠形の業と魔術をこんなくだらない悪戯に使う忍者に呆れながら、司教は女達を見た。
「へえ、上玉じゃないですか」
呪文か薬か当身か、とにかく意識を失っているらしい女二人と首を刎ねられたらしい女の死体を見て、
司教は気品に満ちた外見に似合わぬ下品な口笛を吹いた。
「へっへっへ。中の具合も大分いいぜ。おっと、思い出したらまた勃っちまったぜ」
下卑た笑みを浮かべる忍者の性器は人間のものとは思えぬほどに膨張し、褌の前を突き破らんばかりになっている。
「相変わらず下品な人ですね……それで、頼んだ通りにしてくれましたか?」
黒髪と金髪の少女達の顔や身体つきを確かめながら、忍者に問う。
「おう。ばっちりだ。黒髪の方がケツだけ、金髪の方はマンコだけ貰っといた。だから、他のとこは処女だぜ」
忍者は質問に答えている間も、常に意識のない少女達の身体をまさぐっている。

「………おい、その女共は一体何だ?」
「ああ、彼女らですか?」
これまで静かに事の成り行きを見守っていた老君主達が、少女達の若い肉体に向かって
年齢に似合わぬほどにぎらつく、肉欲に満ちた視線を送りながら司教に問いかける。
「プレゼントですよ。お二人の引退記念のね」
欲情に息を荒くしているドワーフ達を見て、司教は微笑んだ。
「そうだぜ、おやっさん達。あんたらにゃあ世話になったからな。今日は俺達がたっぷりご馳走するぜ」
自身も激しく欲情している忍者が、少女達の華奢な身体をドワーフ達に向かって放り、歪んだ笑みを浮かべる。
彼らは歪み、そして腐りきった悪漢達だったが、それでも仲間同士の団結と絆は強かった。
「みんなでご馳走喰いながらパーティやろうぜ?」
黒髪の少女を受け止めて身体の感触を楽しむ老君主と、
金髪の少女を受け止めると即座に床に寝かせて服を脱ぎ始めた老侍に向かって、
褌を脱ぎ捨てた忍者が楽しげな声をかける。
「お、そうだ。そっちのババアはお前にやるぜ。お前確か、年増が好きだっただろ?」
怒張を楽しげに扱き立てている忍者が、ふと思い出したかのように一人だけ服を着ている司教に向かって、茶髪の女の死体を放る。
「え、私の分もあるんですか? そりゃ嬉しい」
非力な司教は自分の手で受け止めるようなことはせず、死体が重力に従って落下するのを待った。
鈍い音がし、首と胴が迷宮の硬く冷たい床に叩きつけられた。
だが、全ての呪文をマスターした司教にとっては、死体の損傷などどうでもいいことだった。
首と胴を合わせると、カドルトの力を借りて即座に死体を蘇らせてしまった。
「ま、あれだ。そのババア、いい年こいて処女だっつーからせいぜい楽しめや」
ドワーフ達の元へ歩き出しながら、忍者がにやりと笑う。
「ええ、ありがとうございます! 凄く嬉しいです!」
これまでの冷静な雰囲気が台無しになるほどに息を荒くしている司教は、半ば引き千切るようにして服を脱ぎ捨てた。

「ぐふふふ……」
君主は小振りな陰茎ほどもある指で黒髪の尼僧の秘唇を弄っている。
どうやら意識がないらしい黒髪の尼僧は、指が秘唇と肉豆を擦るたびに
「ん……んぅ……」
などという呻き声と紙一重な喘ぎ声を上げてはビクビクと身体を震わせていた。
「ほぉ、生娘か。それにしても、あやつめ、相当に仕込んだようじゃな。擦っただけで濡れるとはの」
「あくぅっ……!」
ドワーフの太く硬い陰茎の侵入を許しそうもないほどに狭い入口が充分に潤ったので、
挿入可能なように解すために指を侵入させた途端、指先に感じた何かの存在に君主は喜悦の表情を浮かべた。
指先が処女膜に当たったのだった。
そのショックで尼僧が目覚めたようだったが、そんなことなど気にしない。
「んぅっ、な、ぁっ……?」
彼の頭の中は、別のことで一杯なのだ。
そう、引退の日に処女を犯すことができるとは、
自分は何と運がいいのだろうと君主は自分の運のよさに感謝しながら、ひたすらに指を抜き差ししていた。
「あっ……あっ、くぅ……だ、誰……何をぉぉああっ!」
愛らしい割れ目は挿入こそ未だされていないものの、アヌスをたっぷりと犯された後に
舌と指で弄られているため、その感度は充分に開発済みであった。目覚めた時には既に
犯されかけていたという異常な状況にも関わらず、老君主の熟練の指使いによって
身体が淫らに反応してしまっている。最早、肉奴隷としか言い様のない肉体だった。
「あっ、うぅっ、い、嫌ぁぁ……! や、やめてぇっ、そ、そこはぁっ、あっ、あああ!」
「ほぉ、ここか? ここがよいのか? そらそら、ここがよいのじゃろう?」
老君主が何らかの形で指を動かすたびに、尼僧は腰をくねらせ、仰け反り、脚を開閉し、指を締め付ける。
「うむうむ、これはよいご馳走じゃわい」
「そうだろそうだろ、たっぷり味わってくれよ?」
実に感度のよい尼僧に満足げな笑みを浮かべる老君主に、近寄ってきた忍者が下卑た笑みを向けた。
「うむ。たっぷりと味わわせて貰うぞ。おお、そうじゃそうじゃ。お主も混ざらぬか?」
指先で処女膜を撫でながら、老君主が既に凶器と言えるほどの大きさに怒張させている忍者を誘う。
「お? いいのかい、おやっさん。へっへ、こりゃ楽しませて貰えそうだぜ」
言われるよりも先に尼僧の胸に手を伸ばしていた忍者は楽しげに笑い、
苦痛と快楽を同時に与える絶妙な強さで尼僧の豊かな乳房を鷲掴みにして、激しく揉みしだいた。
忍者の手の動きに合わせて形を変える乳房は、酷く淫猥だった。
男を誘うための道具である胸としては、最高だと言えるだろう。
「やっ、やぁっ! やめてぇっ、お願いぃぃ! あぁっ! ひぃ、うひぃあぁぁっ!」
二人の男に責められる屈辱。
そして屈辱を感じながらも快楽を感じている自分。
また更に屈辱を覚え、それに対して快感を覚える。そしてまた屈辱を覚える。
この永遠の連鎖に、尼僧は発狂しそうなほどの快楽を味わっていた。
「おい、おやっさん。ご馳走なんだからよ、弄るばっかりじゃ駄目だぜ?」
与えられた刺激によって既に勃起している、乳房の大きさに反して小さな乳首に吸いつきながら、忍者が老君主を促す。
しかし、声をかけながらも、舌と歯と唇は器用にも責めを中断することはなかった。
「おお、それもそうじゃ。しかと味わわねばな」
「あひゃんっ!」
太い指が抜かれた衝撃によって、尼僧の腰がビクンと跳ね上がる。
「お? 何だ、この嬢ちゃん、指だけでイっちまったのか? へっへ、やるじゃねえか、おやっさん」
だらしなく口を半開きにして涎を垂らしたまま痙攣している尼僧を見て、忍者が笑う。
無論、笑っている間も胸を責める手は止まらない。むしろ、更に激しくなっているくらいだ。
「よしよし、その美味そうな貝を味わわせて貰うとしようかの」
小刻みに痙攣している太腿に手をかけると一気に開脚させ、老君主は顔を埋めるようにして
秘唇に吸い付いた。舌先を入れて処女膜を舐め、豊かな白髭で敏感な周辺部をくすぐる。
「あ……あ…う……」
朦朧とした意識でも、或いは朦朧としているからこそ感じるのか、尼僧は忍者と君主の
淫らな愛撫に対して、胸を押し付けたり腰を揺すったりすることで応じていた。
「この好き者めが。本当に神に仕えていたのか?」
湧き出してくる愛液を美味そうに啜っている老君主が、愛撫に反応している肉の豆を軽く摘む。
「ひっ……!」
その途端、尼僧の身体が再び跳ね上がり、今度は大量の愛液が噴き出し、老君主の髭を濡らした。
「ほれ、こうすると溢れてくるぞ? ん? 色狂いの生娘めが。ぐふふ、儂の髭が汚れてしまったわい」
二度目の絶頂の余韻か、ぐったりとしている身体を半ば抱え込むようにして顔を埋めながら笑う老君主は、
武人らしく節くれだった無骨な手で弾力のある尻を揉んでいた。
「おい、おやっさん。いつまで舐めてんだよ。いい加減挿れようぜ?」
既に先走りを滴らせている怒張を豊かな乳房に擦り付けることで宥めていた忍者が、
老君主の執拗な愛撫の冗長さに耐えかねたように言う。
「ふん、若造はせっかちでいかん……が、まぁ、儂もそろそろ頃合じゃからの」
顔を離した君主は口元を拭うと立ち上がり、しっかりと着込んでいた聖なる鎧を脱ぎ捨てた。
初老であるというのに贅肉など一欠片も存在しない逞しい矮躯が露わになる。
太さと硬さにかけては五種族一とまで言われる逞しい陰茎は、忍者と同じく先走りの液を滴らせていた。
「どれ、処女の具合を確かめるとするかの」
既に朦朧となっている尼僧の身体を抱え上げると、
老君主は解れ切った秘肉に棍棒のような先端を押し当ててそのまま嬲るように擦り付ける。
駅弁と後の世で呼ばれる体位であるため、
まかり間違えばそのまま挿入することになってしまいそうだったが、
フロストジャイアントの巨腕をもへし折る老君主の腕力がその事故の確率をゼロにまで下げていた。
「あ…ん……」
尼僧はその刺激によってますます愛液を滴らせ、
未だ誰の侵入を許したことのない秘密の花弁は、まるで雄を誘うかのようにひくひくと収縮していた。
先端が少し侵入した瞬間には、処女であるにも関わらず、既に奥へ奥へと老君主を誘い込もうと脈動している。
まさに名器だった。
雌として必要な機能は充分すぎるほどだ。
生娘にはかなり辛い太さである陰茎のはずなのに何らの無理なく拡がり、奥へと誘い込もうとしている。

「ほほう、淫らな生娘じゃな」
「あぅ…ん……ひゃぁ……」
浅く刺しては抜き、抜いては浅く刺し、と焦らすように秘肉を楽しむ老君主。
嬲られている尼僧は、朦朧としながらも雌の本能なのか、
ただ老君主の陰茎を迎え入れようと必死に腰を上下させている。
「ほうほうほう、そうかそうか。欲しいか欲しいか」
しかし、その無意識下のいじましい努力は、老君主を楽しませただけだった。
「おい、おやっさん! 早くしてくれよ!」
「やれやれ、うるさいのぉ。儂のための馳走ではなかったのか? まぁ、よいがの」
尼僧の動きに合わせて焦らすように腰を動かす老君主だったが、忍者に急かされたことにより、焦らすのをやめる。
「ほれ、行くぞい。お前もタイミングを上手く合わせるのだぞ?」
言うなり、尻を掴む手に力を込めた老君主は、いきなり剛直を尼僧の未通の穴に突き刺した。
一瞬だけ存在した抵抗などまるで意に介さず、一息に根元まで突き入れる。
「ひ、いぎひぃぃぃぃぃいぃぃぃぃぃいっ! あっ、あくぅっ、あぁ、あ……あっ…!」
これまでの入念な愛撫が嘘であったかのような強引な貫通に、尼僧が扇情的な悲鳴を上げる。
深く深く突き込まれたドワーフの剛直からは、破瓜の証である微量の鮮血が床に滴っていた。
しかし、悲鳴を上げたのは苦痛のみが理由ではない。
苦痛すら快感とする地獄の快楽がそこにはあった。
その証拠に快楽に咽び泣く尼僧の両脚は君主の太い腰にしっかりと絡みついており、
腰は快楽を貪るようにして上下左右に動いていた。
「へっへっへ。すっかりエロくなっちまったなぁ」
その様子を涎を垂らしながら眺める忍者の視線は、
がっしりと固定されているせいで割り開かれた尼僧の尻の谷間。つまり、物欲しそうにひくつく可愛らしいアヌスに注がれていた。